責任感は強いのに要領が悪い「長子」が、ぐんと伸びる子育てのコツ
「長男っぽい」「末っ子だよね」など、きょうだい関係や生まれ順によってのイメージってありますよね。では、「長子」「中間子」「末子」「ひとりっこ」の性質はどんなふうに違うのでしょうか。それぞれの「あるある」を、心理カウンセラーの筆者が4回に分けて紹介します。
今回は「長子」。一家の「長子」は、初めての赤ちゃんで、パパもママもすべてにドキドキしながら関わってきたはず。ならではの特徴がわかると、親としての対応のヒケツも見えてくるかもしれませんよ。
すごく!プライドが高くて負けず嫌い
長子といえば、男女ともにプライドの高さが顕著な特徴です。なぜなら、長子の根底には、「自分はお兄ちゃん(お姉ちゃん)だから、なんでもちゃんとできなくてはいけない」という、ひたむきなまでの義務感があるからです。
長子は大人から「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だからしっかりしなさい」などと言われて育つことが多いほかに、弟や妹が「お兄ちゃん(お姉ちゃん)を見習って…」と話すのもしょっちゅう耳にします。
したがって「自分は見本になる立場の人間でなくてはいけない」とがんばってしまいやすいのです。
責任感は強いのに…要領がよくない
長子は中間子や末子のケアを親から任されることもあるだけに、おのずから責任感が強くなりがちです。「自分がちゃんとしなければ」と思うことが多い反面、どのように進めば最小限の労力で最大限の成果をあげられるのか…といったことには無頓着。結果的に遠まわりばかりになってしまいます。
結局最後は、弟や妹、成長してからは友人や後輩などにいいところを持って行かれてしまい、悲しい気持ちになることもよくあります。またきょうだいゲンカの最中も、弟妹の都合いいように言い訳をされ、ひとりで親に怒られるなど、ソンをすることも…。
ほめられるととても弱い
長子は常に、自分の努力や資質が正当に認められていない、という不満を抱きがちです。人のお手本でいられるように、目一杯にがんばっているのに、得てして中間子や末子のほうが要領がよく、親や他人から評価されがちですから、長子としては「どうして!?」と思うことが多いでしょう。
このため長子は、ほめられると自分の努力を認められた気がして、とても喜びます。しかも喜ぶだけではなく、もっとがんばろう!と奮起してよりよい結果を残しやすくなるのです。長子の上手な育て方は、いかに的確にほめられるかにかかっていると言っても過言ではありません。