戦争はどうして始まるの?子どもに聞かれたら読みたい絵本4冊
「戦争はどうしてするの?」、「平和ってなに?」と子どもに聞かれたら、どう答えますか?
知っているようで知らない、説明できるようで、きちんとした説明ができない難しい問題。
夏休みは終戦記念日があり、広島と長崎の平和セレモニーが行われるなど、“平和”について考えるよいチャンス。この機会に親子で“平和と戦争”がテーマの絵本を開いてみませんか。
平和と戦争、何が違うのだろう?
「へいわとせんそう」たにかわしゅんたろうぶんNoritake え(ブロンズ新社)
導入は、まずこの1冊から。
谷川俊太郎さんの短い文章に、Noritakeさんのモノクロのシンプルな絵。
「へいわのボク、せんそうのボク」、「へいわのかぞく、せんそうのかぞく」、見開きに対比の絵が描かれています。
文と絵のシンプルさゆえに、何度か読み返すうちにおのずと違いはどこだろう? と意識しはじめます。
後半の「みかたのかお、てきのかお」、「みかたのあさ、てきのあさ」、「みかたのあかちゃん、てきのあかちゃん」はどちらも同じ絵です。
人はみな同じ世界に生きている、敵も味方も本来は同じ人間だよと教えてくれる絵本でした。
戦争って、具体的にどんなこと?
わたしの「やめて」文・自由と平和のための京大有志の会声明書【こども語訳】絵・塚本 やすし(朝日新聞出版)
戦争って何だろう?を考えるきっかけに、この本はいかがでしょう。
『せんそうは「ぼくがころされないようにさきにころすんだ」というだれかのいいわけではじまります』
この文章にドキッとした私。日頃、あえて触れない部分をはっきりと表現しています。
戦争は人間の体だけではなく、精神にも深い傷を負わせること、また生きる場所や考える自由まで奪ってしまうことが分かりやすく、鋭く伝わってきます。
『せんそうははじまるとだれにもとめられません』という衝撃的なフレーズや、最後に描かれた子どもたちが『やめて』と叫ぶ絵からも、“戦争は絶対にダメ”という強いメッセージが。
最初の青い地球の絵と、最後の子どもたちの絵は、どちらも守らなければならない大切なもの。私たち大人が日頃からしっかりと考え、ダメなことはダメと伝えることも大切だと考えさせられる本でした。
忘れてはならない、原爆投下のことも
「ピカドンたけやぶ」はらみちを作・絵(岩崎書店)
地元の図書館で見つけた、少し古びた絵本。