やっぱり早寝早起きが大切!コツと練習で今日からできる
良質な睡眠は、子どもの健やかな成長に欠かせない要素です。それだけに、子どもの睡眠に悩む親は少なくありません。特に、保育園・幼稚園から小学校に進学するタイミングは、園でのお昼寝がなくなるために、夕食直前に寝てしまったり、新しい環境で気疲れして、なかなか寝つけなかったり。さらに、宿題や次の日の準備で、ベッドに入る時間が遅くなるなど、睡眠リズムが狂いがちです。
ところが、この過渡期でさえスムーズに乗り越えることができる「科学的に証明されたコツ」があるのです。ニューヨーク在住で、日本人で初めて米国IPHI(International Parenting & Health Institute)公認資格を取得し、乳幼児の睡眠コンサルタントとして活動している愛波文(あいばあや)さんに話を聞きました。
子どもの睡眠不足が引き起こす問題とは?
「寝る子は育つ」という言葉があるように、睡眠の大切さは広く認識されています。では、子どもの睡眠が不足すると、具体的にどのような悪影響があるのでしょうか。
愛波さんによると、免疫力が低下して風邪をひきやすい、運動能力が低下してケガをしやすいなどの体への影響に加え、イライラして暴力的になるなど、心への影響も大きいそうです。
実際に、いじめや不登校も、睡眠習慣を整えることで改善する場合も多いとか。睡眠習慣が乱れたまま小学校生活をスタートしてしまうと、朝起きられず遅刻する、授業中に集中力が続かない、居眠りしてしまうなどの問題が起こり、学力低下にもつながってしまいます。
子どもの睡眠は「コツと練習」で改善される!?
愛波さんのもとには、「夜泣きをする」、「睡眠が不規則」、「夜遅くまで寝てくれない」、など、乳児から小学生まで、子どもの睡眠に関する悩みが寄せられます。
二人の男の子をもつ愛波さん自身、長男出産後は、寝かしつけに苦労したそう。ところが、乳幼児の睡眠に関する本や論文を読み漁り、対処法を実践したところ、夜7時にはひとりでスッと眠ってくれるようになったとか。その感動が現在の活動につながっているそうです。
「『子どもは疲れたら自然に寝てくれるはず』と思っていましたが、大きな誤解でした。
脳が疲れると、ストレスホルモンのコルチゾールが過剰分泌され、さらにハイテンションになり、眠れなくなることがあります。科学的な知識とコツを知り、練習すれば、子どもの睡眠問題の大半は改善されます」