水ギライ克服!元スイミングコーチが水慣れの3つの心得を伝授
スイミングコーチとして働いていたころ、私は何度も「水慣れクラス」を担当しました。
水が嫌い!絶対顔なんてつけない!ママと離れるのがイヤ!そんな大泣きする子たちをプールという場所に慣らし、水に慣らし、潜れるようにするクラスです。
幼稚園の年少・年中の子どもにレッスンする水慣れは、技術の指導というよりも、気持ちが大きく作用します。
私の経験から、水が苦手なお子さんを持つお母さん達に知っておいていただきたい心得を紹介したいと思います。
絶対に強要しない
水を嫌がる子どもは、シャンプーを流すときに顔を手で覆って大泣きしたり、ちょっと水が顔に掛かっただけで叫んで嫌がることがあります。
そういうときは、本人の気持ちが落ち着くまで待つしかありません。
無理に水慣れさせようと思えば思うほど、子どもは『嫌なことをやらさせる!』と警戒してかたくなっていきます。
親は、水に慣れさせたい気持ちをぐっと抑え、『嫌なら顔を隠してもいいし、上を向いてもいいじゃない』と、まずは広い心で待ってみてください。
間違っても、水嫌いを克服させたいなという心意気が伝わってしまわないようにしてくださいね。
『この子は水が嫌いだから』と言わない、思わない
幼児の水慣れクラスを担当している時、今でも忘れられないほど水嫌いな子が何人もいました。
週1回のクラスで2か月もすれば、水に潜ったり顔をつけられるようになる子が多い中、中には水に顔をつけられるようになるまでに半年以上泣いていた子どもも。
どうやってもなかなかうまくいかないときは、指導者側もさすがに心が折れてしまいそうになることも。
そんなとき、いつも心の中で唱えていたのが、『人は羊水の中に10か月間いたのだから、水が嫌いな人間がいるわけがない』ということです。
生命の起源は海に由来しているのだから、生物学的に水が苦手な人間はいないと信じながら、その子と向き合っていました。
また、印象的だったのは、その子たちのお母さんは、頻繁に、『うちの子は水が嫌いで…』と話していたこと。
事実そうなので、口にしたくなる気持ちは分かるのですが、その言葉は子ども本人も聞いています。
それが、無意識の暗示になることも。
顔に水がかかるのがイヤでも、お風呂につかるのは好きな子や、自分がシャワーを持って人に水をかけるのは好きな子はいます。水が嫌いかなと思っても、それをあえて口にせず、お風呂やシャワーでたくさん遊んで、「水って面白い!」