タメ口、名前呼び…ママ友カルチャーショックで私が気づいたこと
子どもが園に入ると、避けて通れないのがママ同士の関わり。
わが家では、私が専業主婦になったタイミングで子どもを保育園から幼稚園に転園させたのですが、最初にびっくりしたのはママ同士が「お互い敬語を使わない」「名前で呼び合う」ことでした。
今回の記事では、私自身がその環境に戸惑いながらも、そこに隠された思いなどを自分なりにひも解いていくことで、ママ達との関係に変化が出てきた話を紹介します。
ママ同士が「タメ口」「〇〇ちゃん」
子どもが転園した幼稚園は園バスがあり、バス停で数組の親子が待つ仕組みになっていました。
私たちが転園してきて数週間後、バス停のママ達が声をかけてくれて、子どもが園に行っている間にランチをしました。
ランチでは、お互いの自己紹介を経て、比較的すぐの段階で、「平日毎日顔を合わせるわけだし、敬語は使わなくていいよ。呼び方は〇〇ちゃんでいいかな?」という話を持ちかけられました。
保育園時代、朝晩の送り迎えで他のパパやママとすれ違うことはありましたが、どちらかというと時間に追われてすぐその場を去っていたため、親の交流というものがありませんでした。
そのため、ママ同士(しかも複数)で会うこと自体、この時が初めて。
「え、敬語を使わずに話すの?しかも名前で呼び合うんだ!」とものすごく衝撃を受けたのを今でも覚えています。まさにカルチャーショック!
最初はママ同士のタメ口に抵抗感が
ビジネスシーンでは必然的に敬語を使っていたため、「敬語を使わず、タメ口で話す」という環境自体に最初は抵抗感がありました。
タメ口や名前で呼び合うのは、出会って間もない人に使うのは失礼に当たるという考えがあったためです。
しかし、子どもの通う園のママ達は、むしろ反対のようでした。
「なぜ、タメ口のほうがいいんだろう?どうして名前で呼び合うんだろう?」そんな疑問が頭の中に浮かび上がってきました。
「フラットな関係・仲間」への歓迎の証かも
初めてのことなので、その疑問を私なりに分析してみました。
園バスの送り迎えで、1日2回は顔を合わせるママ達。
頻繁に会うのに、敬語を使うような他人行儀のままでは、なかなか話のきっかけを持てないということもあり、タメ口を使っているのかなと考えるようになりました。また、「〇〇くんのママ」ではなく、「△△ちゃん」と自分の名前で呼ばれるのは、「私は私」として認められている気がして、少しうれしい気持ちもありました。
私は過去に海外で暮らしていたことがあるのですが、海外では初対面から名前でやり取りするのは一般的です。
「あなたのことをもっと知りたい」という思いがそこには反映されており、園のママ達が名前で呼び合うのは、ある意味理にかなっていると思いました。
また、日本の場合、年齢なども考慮して敬語を使う場面が多いように感じます。
しかし、園のママ同士では、年齢を意識するよりも、”フラットな立場(上下関係がない)”で交流したいという思いが強く出ているのかもしれません。
そう思うと、タメ口や名前呼びへの抵抗感も少しずつ薄れていきました。
今ではタメ口を提案する側に。気の合うママ友もできた!
とはいえ、習慣とはなかなか消えないもので…。
そこで、初めのうちに、「私はあまりタメ口を使うのに慣れていなくて…。しばらくは敬語になっちゃうかもしれません。徐々に切り替えますね」と伝えました。
結局、タメ口を使うのに慣れるまで、半年くらいかかりました。
いつしかママ同士の距離が近づいて
その後、次第にいろんな話題も話せるようになり、プライベートの相談もしあえる気の合うママ友もできました。
ママ同士の距離が近づいたことで、家族が困った時にお互い助け合ったり、園や習い事、小学校など、子育て情報の交換も気軽にできるようになりました。
私も最初は慣れなかったタメ口ですが、今では新しく園に入ったママに提案する側です。
ただ、自分がその環境に慣れるまで時間がかかった経験があるので、「もしよければ」という前置きをするようにしています。
タメ口や名前呼びに抵抗感を感じる人は多いかもしれません。また無理にする必要もありません。
ただ、私としては、やってみたら意外とよい面もあったということが、大きな気づきになりました。
ママ自身も園生活を楽しめることを第一に、ママ友交流をしてみてください。
<文・写真:ライターnanahi>