娘の「ふんわりちゃん」宣言!怒りと甘えしか知らなかった彼女は…
弟との関わり方が変わりつつあった娘
感情の起伏が激しい娘は、弟と仲良くできずに困っていました。そんなときに「北風と太陽方式」を娘に伝えると、弟との関わりに変化が現れ、家の中のギスギスした雰囲気は少しずつ改善されたかに見えました。
今回は、そんな娘の新しいキャラ「ふんわりちゃん」についてご紹介します。これは、娘の「変わりたい」という一言から始まったのです。
新しい課題が見えてきた、娘のコミュニケーション
いつものように、家中に響き渡る娘の怒鳴り声。ため息をつきながら子供部屋に向かうと、鉄棒の前で揉めている娘と息子の姿がありました。
「だから!危ないから、ちょっと離れてって言ってるでしょ!お姉ちゃんの足が当たったら痛いでしょ!痛いのは嫌でしょ!あっちに行ったら当たらないから!早く安全な場所に移動しなさいっ!!!」
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怒鳴っているけれど、娘の主張は間違っていません。家の中では、鉄棒をする人がいるときは危険なので離れるルールになっています。
問題は、その伝え方です。
「北風と太陽方式」の通り、強引に退かせることなく、きちんと相手が「退いた方がいいな」とわかる理由を述べてはいるのです。ですが、その内容を伝えるのに怒鳴り散らすのでしょう。
怒鳴られれば怒鳴られるほど息子は頑なになり、その場を離れようとしません。ひとまず、息子を別の部屋に移し、娘とゆっくり話し合ってみました。
娘は、いつも感情表現が極端だと気づいた
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人を自分の思い通りに動かそうとすると、トラブルが起こること。
正しいことを伝える時は、伝え方を工夫しなければ相手には届かないこと。
いろいろと話し合っているうちに、あることに気付いて娘に聞いてみました。
私:「ねえ、あなたの他人との接し方って、すごく極端じゃない?怒って威圧的になるか、すごく甘えてべたべたするか、どっちかしかないような気がするんだけど・・・?」
娘:「う~ん、本当だ!言われてみれば、そうかも。ママには甘える、パパには怒る、弟にも怒る、女友達には甘える、男友達には怒る。確かにそう!」
私:「それって、しんどくない?もちろん、怒ってばかりのあなたの相手をする方も大変だけど、一日中感情が上がったり下がったりするわけでしょ?ちょうど真ん中ぐらいの、普通の接し方を取り入れてみたらどうかな?イメージできる?」
娘:「怒らず甘えず?こんな感じ?」
私:「それは怖いよ。ちょっとだけ口角あげてごらん?」
娘:「こう?」
私:「そうそう、そんな感じで、怒らず甘えず普通に話すの。目標になるキャラクターとかいないかな?」と提案してみました。
娘:「う~ん、じゃあ、今私の中で『ふんわりちゃん』っていうキャラクターを作ったから、それを思い浮かべてやってみるね!普通よりちょっとふんわりしてて、優しくお喋りできる女の子!」
私:「いいね、ふんわりちゃん!」
娘:「ママ、いつもいろんな方法を教えてくれてありがとう。
私、変わりたいからみんなにも協力してもらう。みんなに『ふんわりちゃん宣言』をして、トゲトゲ怒ってるときは、『ふんわりちゃんになって』って声かけてもらうことにする!」
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そうして、娘家族みんなに『ふんわりちゃん宣言』をしに行ったのでした。
これは画期的な変化です。娘は誰かに何かを指摘されると、それがどのような内容であれ、すぐに反発して怒ります。
そんな娘が、自分から周りに協力を乞うなんて!!変わりたい、怒りから抜け出したい、という娘の気持ちが見えた嬉しい瞬間でした。
娘自身の「ふんわりちゃん」宣言から、成長を感じる
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ふんわりちゃん宣言から数週間が経ちました。
トゲトゲ怒っている娘を見かけると、家族みんなが「ふんわりちゃ~ん!」と声をかけてくれるようになりました。
娘も自分から協力をお願いしたため、今の自分を否定されていると感じることなく、素直に受け入れて「ふんわりちゃん」に変身しています。
もちろん、疲れていて余裕のない時は怒りを爆発させていますが、家族とのトラブルの回数はかなり減ってきたと思います。
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娘の他人とのコミュニケーション方法が「怒る」「甘える」の2通りしかない、ということになぜ今まで気がつかなかったのだろう。
もっと早くに気づいてあげていれば、娘はもっと早くに楽になれていたかも知れないのにと、とても後悔しています。
いつも一緒に過ごしていると見過ごしてしまう部分。でも、ほんの少しだけ立ち止って、その見えにくい部分を客観的に眺めてみてはどうでしょう?
この子は、どんな風に他人と接しているのだろう?この子は、どんな時に笑い、どんな時に怒るんだろう?この子は、どんな事に幸せを感じるんだろう?
時にはそんな風に距離をとって我が子を観察してみることで、問題解決への糸口が見つかるかもしれません。