たった1文字の書き間違えにイライラする娘。ある方法で説明すると…
小さい頃から真面目すぎる娘の行動。
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小学3年生の娘アスペルガー症候群。娘は小さい頃から、真面目すぎるほど真面目でした。
例えば、
幼稚園で「廊下を走ってはいけません」と先生に言われると、遊び時間に友達が競って外に飛びだす時にも、1番最後からゆっくりと歩いて参加する。
そんなタイプの子どもでした。
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真面目すぎて、些細な「やりなおし」も苦しい。娘の毎日はストレスフル
ある意味真面目すぎる娘は、手を抜けない事が多く、それは本人にとってとても苦しいようでした。
やりたくないことでも、やるからには真剣に取り組んできちんとしなければならない。
何かしようと思う度に「どうしてこんなことをしなければならないの!?」という怒りがプラスされ、怒ってしまうのです。
例えば、宿題をしているとき、文字を書き間違えた娘は
「せっかく!!!
ここまで書いたのに!!!
丁寧に書いたつもりだったのに!!!
消して書き直さないといけない!!!
前のページも間違ってる!!!
何でこんなことになるの!!!
いつもいつも同じところで間違えて!
ちゃんと読めるのに!!!
何回も書き間違えてアホか私は!!!
もう、いや!!もう、いや!!!
どうしてこんなことをしないといけないの!!!」
手洗い、洗顔、着替え、歯磨き、入浴。
宿題、時間割合わせ、お片づけ。
些細な行動全てに、こんなに激しいストレスを感じる娘も大変ですが、いちいち「なんで?!」という発言を聞かされる家族も大変。
なんとか楽に過ごせるようにできないのでしょうか。
娘が自己判断できることを願い、こんな提案をしてみた
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『何か行動を起こすとき、まず自分にとってそれがどんなモノなのか、振り分けてみよう。
(1)やりたいこと
(2)やりたくないけど、やらなくてはいけないこと
(3)やりたくないし、やらなくてもいいこと
「やりたくないけど、やらなくてはいけないこと」に直面した時、あなたはとても怒っている。でも、生活を送る上で、どうしてもやらなくてはいけないことは出てくる。
お風呂に入る意味も、歯を磨く意味も、わかっているでしょう?
「宿題をやりたくない」と「先生に怒られる」を天秤にかけた時、あなたは「怒られたくないから宿題をする」という選択をしている。
「やらなくてもいい」と切り捨てられない以上、ぐずぐず言ってもどうせやらなくてはいけないの。
だったら、長々と呪いの言葉を吐かずに、短い時間で終わらせよう。
「なぜこんなことをしなくてはいけないのか」と負の感情を増大させることをやめて、淡々とこなしてみよう。
そうすれば(1)の「やりたいこと」にかけられる時間が増えるから。
淡々と、さっさと終わらせる。
これが、あなたが毎日を楽しく過ごすコツかも知れないよ。』
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娘は、
「やりたくないのにやらないといけないこと!それそれ、それがイヤなのよねぇ!淡々とかぁ・・・。出来るかなぁ?」
とブツブツ言いながら、宿題を始めました。
宿題の途中で漢字の書き間違いに気づいた瞬間、目に涙を浮かべて罵り始めます。
娘:「せっかく、ここまで書いたのに!丁寧に書いたつもりだったのに!
消して書き直さないといけない、もういや!もういや!どうしてこんなことをしないといけないの!!!」
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私:「ねぇ、消しゴム持ってみて」
娘:「消せばいいんでしょ!こんな字!」
私:「ちょっと時間を計ってみるから、その字消して書きなおしてみて」
娘:「どうせ間違ってますよ!!!」
私:「いいから、よーいドン!」
私:「今、かかった時間はたったの10秒。
あなたは、書きなおす前に何分も怒っていたの。淡々とやればたった10秒で終わることを、怒りの感情に時間を持って行かれていたのよ。
どれだけ文句を言っても、間違った文字は書きなおさないといけないでしょ。
だったら、深く考えず、淡々と終わらせてみようよ。一日のうち、怒りに持って行かれてる時間を全部集めたら、大好きな本が一冊余分に読めると思うよ。
騙されたと思ってやってみよう?ママ、声かけてあげるから。」
娘と二人三脚、淡々とさっさと終わらせる練習をはじめた
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怒りの言葉を吐く娘に、「淡々と、さっさと終わらせる」と呪文のようにシンプルに言い聞かせます。効果が出るまでには時間がかかる。
それが分かっているので、私も焦らずじっくりと付き合います。
特に「時間割りを合わせる」のに取り掛かるのは、今までの娘にとってはとても大変な作業でした。
ですがある日「あ!本当だっ!今、“淡々とさっさと終わらせる”って思いながら時間割りを合わせたら、いつもより早く終わった!」と娘が嬉しそうな声を上げたのです。
娘とともに蒔いた種が、かわいい芽を出した瞬間でした。
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この先、この芽が花を咲かせるのか枯れてしまうのかは、私にもわかりません。でも、失敗したら、また次の種を蒔けばいい。無理強いせず、子どもをよく観察し、共に成長していこう、そう思って見守っています。