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昨年は早退した運動会、支援級の先生と二人三脚で参加した今年は…

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支援級の先生と相談して決めた、運動会のゴールは…

昨年は早退した運動会、支援級の先生と二人三脚で参加した今年は…

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132111899

急な予定の変更や、予期しない場面への対応が苦手な子どもにとって、大きな学校行事は緊張の連続だと思います。

我が家の長男の場合、1年生の時は、母親の付き添いが無くては、学校へ通うのも精いっぱいでした。この年の運動会では、練習はほぼ見学のみ。

当日は大音量、人の多さ、暑さ、緊張感等々で気分が悪くなり、早退しました。

2年生進級時に、支援級に所属することになり、今度の運動会は学びの機会として、いろいろ作戦を練ることにしました。

最初の全校練習では、500人余りの生徒が集まる中で行われました。

整列、行進、体操などは、先生の指示通りに動くことはまだまだ難しく、行進1つとっても、周囲とずれると注目を浴びたり、前後の子に手や足がぶつかってプチトラブルになったりします。

こうした様子を踏まえ、「開会式から閉会式まで参加する」を長男と先生と私の3人の仮の目標(ゴール)としました。


そのゴールにむかって、難題を小分けしたり、長男の身体の感覚に合った難易度に調整していこう、ということになったのです。

どうすれば団体競技に参加できるだろうか?

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徒競走や団体競技への参加にもいろいろ知恵をしぼりました。

入学をきっかけに、空間認知がより鋭敏になった長男は、練習の待ち時間に押しあいへしあいになると、「やめて!」と言えずに強い力で同級生を押し返しすことが頻発しました。

感覚統合セラピーや、コンディショニングなどのアプローチで、感覚を和らげつつ「慣れるまでは、最後尾や端っこに並ばせてもらったり、顔なじみの子の隣にしてもらったりするとありがたい」と、先生に相談しました。

綱引きでは、長男が握りやすいようにと、特別に細いロープを継ぎ足し、それを引っ張ることになりました。こうして、もろもろの配慮と参加する度合いは、支援級の先生が「少し頑張ればできる?」として提案したものを、長男自身が「できそう」「無理そう」と判断して全て決めていきました。

ダンスの練習で見えてきた、課題と長男に合った支援

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学年で行うダンスの練習では、まず壇上で先生が見本を見せます。

多くのクラスメートは自然に真似をしていますが、長男はただ見ているだけで、全く身体を動かしません。


この様子から、私は「動かさない」のではなく「動かせない」のだと認識を変えることにし、どうしたら長男が理解しやすいのかを考えてみました。

人の動きを見るのに目がついていってない?

脳から手足に指令が出るのが遅れてる?

目と耳と体を強調させて動かすのが極端に苦手?

見て真似しにくい代わりに、「腰に手を当てて天井を見る」「これは”元気だよ”の表現」という具合に、口頭で動きや意味を伝えると、少し動きやすいようでした。

これらを踏まえて学校では、

・一通りできあがるまではプリントアウトした歌詞を見ながら支援級の先生としっかり見学する(誰が一番上手かな?など見るポイントがあると集中しやすい。)

・キーになる音の聞き分けや、わかりすい決めポーズからチャレンジ

・隊列変化は図示してもらう

・可能な範囲で踊りやすいポジションを選ばせてもらう

といったアプローチを試してもらいました。

家庭でも、テーマ曲の動画を見るなど、とにかくダンスの音と動きに慣れる工夫をしました。

少しでも当日の緊張を減らすため、取り組んだのは…

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だんだんと運動会当日に近付いてきました。

少しでも急に入る情報を少なくするため、私は1日の流れとBGMの一覧表を先生からもらい、動画サイトで聴きながら、「この曲が鳴ったら入場だね」など、長男と何度もシミュレーションしました。見通しを少しでも楽しめるようにと、先生は「何組が優勝するかなぁ?」と、長男と予想勝負もしていました。


練習がラストスパートに差し掛かると、生徒たちもだんだんと一生懸命な雰囲気に。

このタイミングで、最初に決めた目標をあらためて、長男と確認することにしました。

合わせて、「運動会はお祭りの意味もあるんだよ。当日は観戦、応援を楽しもうね」と伝え、できるだけ長男の気持ちをほぐすよう心がけました。

たとえ完璧じゃなくても、いい経験だったと思えるように

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いよいよ運動会当日です。

徒競走は、直前でやっぱり「あかんわ…!」と出場できず。

ダンスでは衣装を着ることができました。輪からはみ出したり、振りを間違えたりもありましたが、将来チャレンジする、高学年の組体操などは、リラックスして見ることができました。


そして長男は、当初の目標だった閉会式まで参加することができたのです。

「今年はぜんぜん緊張しなかったわ。」「目標、クリアできたな。」

そのあと「1番おもしろかったのは?」と訊ねると「まあ、綱引きやな~。負けたけど」。そうか、そうか。

運動会以外でも、しょっちゅう飛び出す「無理やもん。僕は出なくていい」という言葉。まずは受け止めて、そのうえで、親としては「ちょっとやってみたら」とも言いたいものです。

その時、どこまでを「ちょっと」とするのか、加減が難しいのですが、私は、そのつど長男の表情を見ながらエイヤッと決めています。
それでも「あかん!」となることも受け止めながら。

残暑厳しく、課題の難易度も年々上がってくるので、来年の運動会はどうなるのか、まだわかりません。

でも、せっかくなのでこれからも運動会は、「体を動かす」「ハレの場に慣れる」「勝ち負けを経験する」いい機会として、活かしていけたらなと思っています。

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