発達障害は「面白い!」アスペルガーでADHD、沖田×華さんの漫画って?
という風潮には首を傾げていました。
確かにイメージは大切です。
でも、文字表記や呼称といった表面的なものを変えたところで、中身が変わるわけではありませんし、差別する人がいたとして、「“障害”という文字だから」という理由ではないでしょうから、あまり意味がないように思えてしまうのです。
「大変なのは社会と自分の間にあるズレであって、そのズレが“障害”。それをいかに埋めていくかが大事なのであって、ひらがなにするだの呼び方を変えるだの、はっきり言ってどうでもいいよね(笑)」と、障害当事者の友人たちとよく話しています。
私に至っては、どうでもいいどころか「差別されがちな人」として一線を引かれたような気すらしてしまうのです。
これは、自分を含めた周囲の障害当事者のほとんどが、“障害”という表記及び呼称に差別的な何かを感じていないからこその感想なのかもしれませんが…。
なんてことを思いながら漫画を読み進めていたら、「どうせ変えるんなら“発達障害”の呼び名を“逸脱戦隊”にしちゃうとか!!」と沖田さん。
笑いに落とし込もうという姿勢が徹底しています。
逸脱戦隊、いいなあ。なんかかっこいいし、楽しい!
障害のあるなしに関わらず、みんなが生きやすい方法はきっとある
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10736005754
『毎日やらかしています。』『ますます毎日やらかしています。』の世界に、「遠い世界にいる、差別されやすい可哀そうな人」はいませんでした。誤解されたり不便さを感じたりもしつつ“自分なりの普通”を生きている方ばかり。
沖田さんの意図はわかりませんが、“やらかし”をコメディータッチで描くことで、特性がチャーミングに、そして発達障害当事者の方々が身近な存在に感じられてくるのです。まるで「発達障害者って特別じゃないんだよ!」と微笑みかけられているように。
「うちの旦那、こういうところある!」「私は定型発達だけれど何となくわかる…」そんな風に、自分やご家族と照らし合わせて読むのも楽しいかもしれません。
また、発達障害専門家のコラムや対談、沖田さんなりのトラブル対処法も載っているので、自分なりの工夫を見つけるヒントにもできますよ。
そうそう、ちょくちょく下ネタが出てくるので、苦手な方はご注意ください!
https://www.amazon.co.jp/dp/4821143380
毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で沖田×華著
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