「踊りは芸能人だけのもの?」振付師・南流石氏、発達障害のある子の療育ダンスに込める想い
「エンタメ療育ダンス」って一体なに?
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ステージの上で踊るダンサーの姿を見て、あんな風に自由に、自分の感情を身体で表現できたならと、憧れたことはありませんか?
しかし、いざ実際にダンスをやってみると、思ったよりもはるかに難しい… 手足を同時に様々な方向へ動かすことは、「協調運動」と言われる運動の中でもなかなか高度な動きです。
この協調運動は、特に発達障害のあるお子さんの中には苦手とする子も多く、学校の体育の授業や学芸会などで「みんなと同じようにできない…」と、運動面だけでなく、参加そのものへの自信を失ってしまう子も少なくありません。
そうした発達の凸凹が気になる子どもたちにもダンスを踊る喜びを届けるために、放課後等デイサービス「プレミア・ケア・ジュニア」(運営: 株式会社トリプル・エース)は「エンタメ療育ダンス」という取り組みを行なっています。
先日、9月4日には、トップ振付師の南流石(みなみさすが)さんをゲストに招いての「エンタメ療育ダンス」の発表会が開催されました。今回は、その発表会に参加し、南流石さんにこの企画に込める想いを伺ってきました。
「踊りは、アーティストや芸能人のためのものだろうか?」ー振付師、南流石氏の想い
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南流石(みなみさすが)氏
振付演出家
様々なエンターテイメントシーンにダンス作品を提供する振付界の第一人者。サザンオールスターズ、THE BOOM、PUFFY、大塚愛、乃木坂46、おしりかじり虫(NHK)、くまモン(熊本県)などアーティストの振付演出家として活動する傍ら、医療従事者と共に、乳幼児から高齢者に向けたダンスプログラムを国内外で実践。認知症介護予防推進運動プログラム「ココロからダンス」や、 肢体不自由児を対象としたダンスプログラム「東大寺福祉療育病院・天坊体操」、国連UNHCR協会との取り組みで中東ヨルダン難民キャンプにてワークショップなどを手がける。
http://www.sasugagumi.com/
流石組
―南さんが今回の療育ダンスを手がけようと思われたきっかけは何だったのでしょうか。私はこれまで、アーティストの世界や芸能界で、長年ずーっとダンスをやってきたんですね。ダンスが大好きな人とかダンスを生業としている人たちと一緒に踊ったり振り付けを手がけたりと、とにかくプロとしてダンスを追求してきたわけです。