子どもの成長が実感できず、子育てが辛いとき…ちょっと振り返ってみませんか?
子どもの成長を実感できなかった私。支えになっていたのは「プランニングシート」だった
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みなさんは日々の子育ての中で、子どもの成長にすぐ気付く方ですか?
私は日々の子育てに追われて自信を失い、子どもの成長に目を向ける余裕がありませんでした。
そんなとき私を励ましてくれたのが、保育園で作ってくれる「プランニングシート」でした。自分の子育てにほんの少し自信を与えてくれたり、気付かなかった子どもの成長を実感できたりするこのシート。どんなものなのかご紹介したいと思います。
これは保護者向けに園が、発達の気になる子どもの成長や目標を記録するシートです。私の住んでいる地域では園や自治体が主体で作っていて、我が家では別園に通っていた長男と次男のどちらも作っていただきました。
次男の保育園では年2回、担任の先生との懇談後に目標を設定、プランを作っています。児童発達支援で作成する「個別支援計画」よりも、もっと簡潔なもので、料金は一切かかりませんでした。
「個別の支援計画」とは、乳幼児期から学校卒業後までの長期的な視点に立って、医療、保健、福祉、教育、労働等の関係機関が連携して、障害のある子ども一人一人のニーズに対応した支援を効果的に実施するための計画です。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/021/009.htm
シートを見て感じる、不思議な違和感
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次男の進級から半年後の10月。「そろそろ、シートの評価をしましょうか」と、担任の先生が声をかけてくださいました。
久しぶりに、シートに書かれた半年前の様子を見てみると、
●他人への興味が薄く独り言が多い
●大人とだけ関わりを持つ
などが書かれていました。
「…あれ?次男の半年前ってこんな感じだっけ?」
なかなか半年前の様子と、人懐っこくいつも笑顔の次男とが結びつかず、不思議な違和感を感じました。
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そして先生が新たに記入してくださった「今のようす」には、
・お友だちと平行遊びができるようになったこと
・「かして」「いや」「シーシー」など3文字程度の発語で周囲に意思を伝えられるようになったこと
が、書かれていました。
なるほど。確かに今はこんな様子だけど、こんな風に成長したのって、たった半年の間のことなんだっけ…?
そしてまた、不思議な感覚を覚えます。
「あぁ息子、けっこう成長してるんだな…」と。
振り返ってみれば、辛い気持ちすら封印して苦しかった日々
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これまでの次男との日々を振り返ってみると、園や療育での送り迎えの繰り返しで、気の休まらない毎日でした。
保育園では言わずもがな、療育先でもなかなか落ち着くことができない次男。「療育先でも彼は落ちこぼれなのか」と涙したりもしました。(…いえ、実は今でもします笑)
周囲からは「泣いて何になる」「できていることに目を向けろ」と言われ、「辛い気持ち」を持つことさえも禁じられた気持ちになり、孤独を感じることも。
必死に頑張っている子育ての中で、「障害を前向きに捉えるポジティブさがなければ失格」みたいに思われると悲しいのです。
子どものことを思って動いて泣いて、それでもいわゆる「良い結果」に結びつかない日々。やっぱり私のやり方が悪かったのか、「送り迎え」に一生懸命で何も見えていなかったのだろうか…?結局は自分の満足ためにやっていたんじゃないの?
そうやって自分を責めてまた涙する日々です。
無我夢中で走り続けていると、気付きにくい子どもの成長。ときどき立ち止まって振り返ってみると…
そうやってがむしゃらに、自分自身でも誰のために何をやっているのかわからなくなるとき、「半年の成長シート」をゆっくり眺めてみるのです。
ああ、あれができなかったのはたった半年前のことなのか。
ああ、ママと言ってくれるようになったのはこんなに最近だったのか。
すごく、成長したんだね。
そう心から思える瞬間があるのです。
子育てに頑張っている私たち。ときにはその頑張りを認めるきっかけを
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わかってはいるけれど、悲しくなるとき。子どもの成長、自分の毎日に納得できないとき。
そんなふうにふと思ってしまうことは、誰しもあるのではないでしょうか。
そんなときにはプランニングシートを見直しながら、昨日と今日の、先週と今週の、誰かと我が子を比べるのではなく、半年前の我が子と今の我が子を見つめ直してみるのはいかがでしょうか。
もし、利用中の園でお願いしても作ってもらえない場合には、連絡帳ノートなどにその日できたことや頑張っていたことなどを書いておくのもいいかもしれません。半年、1年後に振り返って覗いてみると、お子さんの変化や成長にきっと気付けるはずです。
先生に書いていただくのもいいかもしれません。
そこには良し悪しでは測りきれないような、我が子とその周囲を取り巻く人々の、たくさんの愛情が詰まっているはずです。
そして、子どもの成長を支えているのは、泣いて叫んで葛藤している私たち親の存在なのではないか?と、少しの自信と勇気が湧いてくるはずです。
子育てに自信が持てず、辛い思いをしている方のヒントになれば嬉しいです。