2016年12月9日 11:00
不登校の娘が経験した「入院」という選択肢。親が、娘が感じたことは
この頃から夜眠れなくなり、「布団に一緒に入って」と言ったり「眠れない」と言って泣いたりする日が続くようになりました。
「生きてるのに疲れた。引きこもりやし、ママとケンカばかりしてるし。不登校児かって大変やねんで。しんどいし、心許せる人としかよう会わんねん。家におっても時々しんどくなったり、お腹が痛くなる。」
娘はそう言い、私が怒るたびに泣いていました。
娘が不登校になり、家にいる時間が増えたとき、私は仕事を失った直後でした。2人きりで閉じこもり、娘の辛い気持ちをぶつけ続けられているうちに、私もだんだんと精神的に追い込まれていったのです。
そして訪れた2度目の入院。苦渋の決断だったけれど、他に選択肢は無かった
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あまりに2人きりの生活が辛く、娘の主治医に「この頃本気ではないけれど、死にたいってよく考える」と打ち明けると、
●一時保護を利用して娘と一度離れる
●支援学校の訪問指導を受けるために入院する
という2つの案を出されました。
どんなに辛くても一時保護だけは嫌だった私は、訪問指導付きの入院を選んだのでした。
入院してすぐに特別支援学校に転籍した娘。支援学校の先生が病室へやって来て、親から離れ勉強する日々が始まりました。
残念ながら娘は先生と相性が合わず、2人っきりで勉強することをとても嫌がりました。
「先生と勉強したら学校に連れ戻されるんやろ。」といって、身体は拒否感から体調不良が悪化、苦しむようになったのです。
その様子を見ていて私も辛かったですが、もし先生の薦めに従わず家に2人きりだったら…虐待に走っていたか、自分が完全に壊れていたのではないかと、今でも思います。
このときはその選択しかなかったのだと、今でも思っています。
親子関係が煮詰まったとき。入院することで救われることもある
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子どもにとって入院は賛否両論あるでしょうが、不登校だった娘にはいいこともありました。
入院の最中、私と初めて引き離された娘は、看護師さんや同じ境遇の患者さんと出会い、私以外の人に頼ること、思い通りにならないときは気持ちの折り合いをつけることを学んだのです。