子育て情報『障害児と健常児を「比べる病」、私は卒業したはずだったのに』

2016年12月3日 17:15

障害児と健常児を「比べる病」、私は卒業したはずだったのに

の再発です。

16歳の自閉症の息子と、うんと歳の離れた小さい子を比べるなんて、ナンセンスだと頭ではわかってはいるのですが、凄く情けなく、悲しい気持ちになりました。


この病はいつまで続く?息子を「情けない子だ」と思った私の心

思い返せば私の「比べる病」が最も重症だったのは、息子が2歳で自閉症だと診断された直後の時期。健常児の姿を見ることが、私の最大のストレスでした。

息子を保育園に迎えに行くと、他の親は保育士から「今日も一日楽しく過ごしていました」と言われているのに、私は担任から「今日も一日、保育室に入れず朝からずっと玄関にいます」と報告を受けます。

「私が仕事であちらこちら訪問し、昼にはランチし、変化のある充実した時間を過ごしているのに、息子は朝からずっとこの状態なんだ」と思うと胸が締め付けられました。

いつしか健常児とその家族に対する「羨ましい」という気持ちは、「妬ましい」→「憎らしい」と加速していき、異常な心理状態に陥っていきました。ついに私は鬱になり、外出するのも嫌になって家に引きこもるように。


障害児と健常児を「比べる病」、私は卒業したはずだったのにの画像

出典 : <span><a class="linkclass" href="http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10685000736">http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10685000736</a></span>

でも、そんな私もだんだんとわが子の特性を受け入れ、周りと比較することはなくなっていきました。
だから「卒業できた」と思っていたのです。

それなのに、息子が16歳になってもなお、“比べる病”は消えてはいませんでした。

息子と周りの子を比べることは、ミスユニバースに選ばれる人と自分の体型を比べるようなもの。大富豪と自分の生活を比べるようなもの。バカげたことなのに、そんなことわかっているのですが……

いつもは偉そうに子育てコラムなど書いている私ですが、この日は自己嫌悪に陥り、悲しい気持ちでいっぱいになりました。

最後に主催者の方が息子に「今日は来てくれて本当にありがとう」と言ってくださいました。これに少し救われて帰路につきました。
息子はすっかり疲れてしまいその夜はすぐに寝てしまいました。

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