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繰り上がりの計算ができない中2の娘。自己流の計算法に思わず納得!

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もともと勉強嫌いだった娘。不登校になると…

繰り上がりの計算ができない中2の娘。自己流の計算法に思わず納得!

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娘は小2のときに指で計算しているのをクラスメイトにとがめられ、すっかり勉強嫌いになり不登校になってしまいました。

勉強嫌いで不登校になってしまった子に、勉強を教えるのは大変です。特に親が教えると、反発してしまって親子関係にヒビが入ることも。

これでは、子どもが勉強でどんなことにつまづいているのか、さっぱりわかりません。

でも、あることがきっかけで、計算について母娘で話し合うことができました。
その後、支援者の助言と照らし合わせ、娘がどうして計算に困難を感じていたのかがわかったのです。

お小遣いを渡すときに沸き起こった、ある疑問

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ある日のことです。

娘には1ケ月に1,000円ずつお小遣いを渡しているのですが、その時はたまたま2ケ月分まとめて渡すことになりました。
でも、財布には5,000円札しかありません。

「ごめん、5,000円札しかないからお釣りくれる?お釣りは3,000円だよ」と伝え、娘の持ってきた3,000円をもらい、5,000円札を渡しました。

すると、娘は5,000円札をじっと見つめ「納得できない」と言ったのです。

娘「この5,000円の中の2,000円しか使ったらダメなの?残りはママのお金なの?」

私「いや、りさはお釣りくれたでしょ。だからそれはりさのお金だよ(お釣りの額については納得していたのになぁ?)」

娘「説明されたらわかったような気がするけど、なんかまだ納得できない」

そう言って、紙に1人で計算し始めました。

そして、「うん、何かわかったような気がするんだけど、次またこういう機会があったらもっと考えてみたい」と言ったのです。

お釣りの概念を理解していなかったのはショックでしたが、こうして教える機会が自然とできてよかったです。

娘はどんなふうに数を計算しているの?その答えは、本人が教えてくれた

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先日、また娘と計算の話をしました。


今度は13+19をどう計算するか?についてです。娘は「筆算はわかりにくいから嫌」と言い、自分なりの方法を教えてくれました。

①まず10の位を見て、10が2つあるから、10×2=20
②20にややこしそうな9を先に足し、これで29
③29+3をするわけですが、娘は繰上りができないので、3を1と2に分解
④29に1を足して30
⑤30に残った2を足して32

娘は言います。
「簡単な方を先に始末して、ややこしいのを分解していくねん。そして繰上りしなくていいように、私の10本の指にパズルのように数字をはめていくの。私は忘れん坊だから書いた方がわかりやすい。テストとかだったら書けないから、どこまで計算したかわからへんようになる。」

ちゃんと数の概念も理解しているし、分解もできています。時間はかかるけど、丁寧に考え抜かれた計算に、私は面白いと感じました。


計算が苦手なのは、特性が関係していた?

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なぜ、このような計算の仕方をするのでしょうか?「繰り上がりができないから」以外に理由があるのでは?と考えた私はこれまでの様子を振り返ってみました。

娘は言語理解は高いものの、ワーキングメモリーが低く、単純な暗記が苦手です。
また、最近支援者にこんなことを言われました。

「小学校の計算は初めにサクランボ算をします。そしてそのパターンを叩きこんで暗記させ、次第に計算に慣れていくわけですが、娘さんは短期記録が苦手なため、計算が頭の中でできなくて指で計算していたのではないでしょうか?」

なるほどな、と思いました。

娘の計算方法を紐解くと、サクランボ算は意識せずにできていますが、それを頭の中だけで処理することができないようです。忘れてしまうんですね。

10の位から計算を始める様子を見ていると、独特な理解の仕方をする癖があって、教室で教えられたことが納得できなかったのかもしれないな…と思いました。
そのあたりのことを先生や私が見抜けていたら…。彼女の運命も変わっていたかもしれませんね。

指があかんなんておかしい!中2の娘の主張

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一通り自分の計算方法を説明した後、娘は言いました。

「みんなラクするために計算してるのに、紙に書いたり、指を使うのがダメなんておかしい。みんなは頭の中で覚えているんだろうけど、私はラクするために指を使っているだけなのに。」

指で計算することを恥じ、何年も計算しようとしなかった娘からこの言葉が出てきて、本当に嬉しかったです。
苦手だったことと向き合おうとする姿に、成長を実感しました。

また、最近は九九を覚えたことによって効率的な計算方法にも興味が湧いたようで、「だけど、みんなが学校で習うような楽な計算方法も勉強したい」と言うようになりました。

苦手なことも、生活と密着した行動であれば、興味を持てるようになるんですね。
とても遠回りをしている娘ですが、その遠回りは決して無駄にはならないと思います。

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