子育て情報『子どもの言語障害とは?さまざまな言語に関する障害の違いを徹底解説します』

2017年5月30日 07:00

子どもの言語障害とは?さまざまな言語に関する障害の違いを徹底解説します

こうした言葉や文法理解の困難さから、新しい単語や文章を記憶することにも困難さが生じます。例えば電話番号を覚えたり、買い物リストを覚えたりすることです。

3. 話法における障害
一つの話題や一連の出来事を順序をたてて説明・表現したり、会話をしたりすることに困難さがあります。

このような症状は、言語の理解と産出する能力に困難さがあるために起こります。専門用語では、言語の受容性の能力、表出性の能力と言います。言語の受容性の能力とは、言語によるコミュニケーション(主に音声による)の意味のあるものとして理解することを指し、言語の表出性の能力とは、声、身振り、言葉の合図などを生み出すことを指します。

言語障害は、言語がある程度発達し、個人差が少なくなってくる4歳以降で診断されることが多いです。幼稚園、保育園、小学校などに入ることで、さまざまなコミュニケーションの機会に触れる中で、他の子どもと比べてその困難さが際立つようになり、言語障害が明らかになる場合が多いと言えます。


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DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版

言語障害と似たような言葉として、「言語発達遅滞」という言葉を聞きますが、その違いはなんなのでしょうか。

言語発達遅滞とは、言語障害があるかどうかによらず、言語の発達が年齢に想定されるよりも遅いという状況を指す言葉です。言語発達遅滞には2つのパターンがあります。

一つ目は、乳児期の時点では言葉が遅れていても、育ちの過程において、遅れが目立たなくなるような場合です。この場合は、「ただ言葉の習得が遅いだけ」、「育ちのスピードの個人差の範囲」と言えます。

もう一つは、発達や聴覚に障害のある可能性があり、その兆しとして言葉の遅れが生じる場合です。

言葉の発達の遅れは、発達の早期である乳幼児期において生じやすく、その子どもの育ちは個人差が大きいです。また性格や環境など様々な要因が関わっています。
そのため乳幼児期に語彙が少なかったり、文や文章の組み立てが苦手であったりといった、言語発達遅滞状態にあっても、その子どもがただちに言語障害であるとは限りません。


言語障害とその他の言語に関わる疾患の違い

子どもの言語障害とは?さまざまな言語に関する障害の違いを徹底解説しますの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10323000758

これまで説明してきた通り、『DSM-5』における言語障害は、言葉の理解と産出に困難さがあるため、言葉をうまく話すことができない障害として定義されています。

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