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学習障害(LD)の息子もやり遂げた!宿題プリントの山を乗り越えるコツ

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LDっ子長男が宿題を嫌がるのには理由があるけれど…

学習障害(LD)の息子もやり遂げた!宿題プリントの山を乗り越えるコツ

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161008924

小5の長男は学習障害(LD)の診断を受けていて、「書く」ことが苦手です。特に「プリントに答えを書く」「漢字の書き取りをする」ということは、彼にとっては大変苦痛のようです。

また文字を書くことが困難なことに加え、見通しを持つのも苦手なので、冬休みの宿題では文字を書き込むところがたくさんある宿題のプリントが数枚あるのを見たとたん、「こんなにたくさん!ぼくにはムリだよ、死んじゃうよ~!」と、転学して以来初めての大パニックを起こしました。

「2週間あるから、分けてやれば1日分の勉強は少しだけで済む」というのが、頭ではわかっていても感情的に受け入れられないようです。とにかく「目の前にあるたくさんのプリントをやらなくてはならない」というプレッシャーに押しつぶされてしまうのですね。

宿題を前にパニックを起こし大泣き!そんな長男に対して親が出来ること

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これまで宿題に悩み苦しむ長男の様子を見てきた父親は、今回の宿題に対しても「やらせる必要ないよ。学校にも僕から話をするから!」と言っていました。

私も正直、悩みました。
パニックを起こし、大泣きしながらまでやらせる必要があるのだろうか…。

正直、親として、
「この子にとって、書き初めはなんの意味があるのだろう?」
「この課題は、どうしてもプリントに書いて取り組まなくてはできないことだろうか?」
と考えてしまいます。

とはいえ、最初から「うちの子には無理なので、必要ないので、やらせません」と言っていいのだろうか…と悩みもしました。特別支援学級では、彼のレベルに合わせて今の彼に必要な課題を出してくれているのがよくわかるのです。それなのに「イヤだからやらない」をこれからも通していくのは、彼にとっていいことなのだろうか、と。いろいろ考えた結果、「長男にとって、冬休みの宿題を少しでもやりやすい形に工夫してやらせる」ことにしました。

工夫①: 文字を書くハードルを下げてあげる

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右側が、学校から渡された書き初め用紙です。

不器用な長男にとっては、少しでもマスが大きい方が書きやすいので、同じA4用紙に収まる範囲で最大限に拡大コピーをしました。
それが左側の用紙です。

用紙の大きさは変えなかったのは、学校の書き初め展で展示されるときのためです。

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九九表を書くプリントや、掛け算割り算が20問ずつあるプリントも、量を見ただけで「無理だ~!」となってしまいます。

そこで、書く負担を減らしてみようと、「単語カード」を使っての計算問題にしてみました。単語カードを使った勉強は、長男にとっては「一問ずつの提示でプレッシャーがない」「書く負担がない」という点から合っているようです。

また、彼にはこのような形で毎日繰り返すことが記憶の強化につながりやすいようで、単語カードは漢字の読みを練習するのにも使っています。

工夫②: 見通しを持つため宿題を細かく分けてあげる

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どんなに口で「一問ずつでもいいよ」と言っても、たくさん問題があるのを見るだけでプレッシャーに感じて苦しくなってしまう長男。

そこで、プリントを一問ずつ切り離し、一枚ずつ提示するようにしました。
不思議なもので、1枚ずつ提示すると落ち着いて取り組むことができ、調子がよければ「もう1枚やってみる」と自分から取り組むことができました。

算数の文章題については、学校と相談して、式を立てることが出来れば計算は電卓を使っていいことにしています。

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お手本を一行ずつに切り離し、「一日にこれだけ書けばいいんだよ」と、視覚的な負担感をやわらげました。一行(十文字程度)なら、なんとか集中して丁寧に書くことができました。書くときは、上の写真のように、マスのすぐ横にお手本を置いて、視線を大きく動かすことなく視写しやすいようにしました。画数の多い漢字を書くときは、横で私が一画ずつ書くのを真似して書きました。

「宿題がイヤだ」には理由がある!大事なのは「その子に合った勉強法」であること

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宿題が「イヤだ、やりたくない」は、彼にとってはわがままではなく、ちゃんと理由があることです。だったら、その理由を考慮して、彼に合わせた形で勉強できるように工夫すればいいのではないか。


そう思って、上に挙げたような工夫をしたところ…「やだな~」とは言いながらも、泣いたりパニックを起こしたりすることはなく、毎日少しずつの宿題をこなすことができました。

「このぐらいだったら大丈夫だから、もうちょっとやってみようかな」と言うこともありました。

以前にもコラムに書いたように、「その子に合った勉強法」であれば、勉強に苦手意識を持つ学習障害の子どもであってもすすんで学習に取り組むことができることを、今回改めて実感しました。

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