子どものSOSサインに気づくには?いじめ早期発見・早期解決のために覚えておきたいこと
「いじめって、なくなるんですか?」私の考えるいじめ解決法
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「いじめから子どもを守ろうネットワーク」東京代表の栗岡まゆみです。いじめで苦しむ子どもたちの心と命と未来を守るために、長らくいじめ問題の解決に関わっており、各地の学校などで講演活動をしています。
昨年は、命の犠牲を伴ういじめ問題を耳にすることが多かったように思います。
そのニュースに胸を痛め、「我が家の子どもは、大丈夫なのか?」「我が子の通う学校は、大丈夫なのか?」と不安になられた保護者の方もたくさんおられるのではないでしょうか?
私は一昨年、『いじめゼロを目指して‐「いじめ防止授業」生徒5000人の現場から』という書籍を出版しました。
その際、ある新聞社の記者さんからの取材で、「いじめって、なくなるんですか?」と質問されました。
私の答えは、「早期発見・早期解決で、いじめ問題は解決できます」というものです。
今回の記事では、保護者のみなさまにぜひ大切にしていただきたいこととして、
・早期発見: 子どもの発するSOSサイン
・早期解決: 冷静な文書化による学校との連携方法
の2点を中心に、具体的なノウハウをお伝えしたいと思います。
早期発見のために大切なのは、いじめのサインを見逃さないこと
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いじめられている子どもは、いじめられていることを親になかなか言わない・言えないことが多いです。
いじめ自殺で子どもが命を落としたその悲しみの中で、親御さんは必ずといっていいほど、「いじめの事実に気がつかなかった…」という、後悔と無念のこもった言葉を語られます。
親に心配をかけたくないという気持ち、親や教師に告げると「チクッた」と言われて、“倍返し”のいじめにあうかもしれないという不安が、子どもが親に相談できない大きな要因です。けれども子どもは、自分を助けてくれる大人、信じられる大人を求めて、「助けて!」というサインを必ず出しています。その声にならない助けを私たち大人が発見することが、子どもの命を守る命綱となるのです。
もしかしたら、いじめに遭っている…?子どもの発する具体的なサインの例
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いじめ相談のお電話を頂くとき、「子どもが、頭が痛いと言って学校に行かなくなりました。もしかしたら、いじめがあるのでしょうか?」とご相談くださる保護者の方が、多くいらっしゃいます。
「お腹が痛い」「頭が痛い」「学校に行きたくない」という症状は、実は、かなり深刻です。
お子さんがそう言いだす前に、次のような症状が1つでも見られたら、夕食時にさりげなく学校での様子を聞いてあげて下さい。
・急に元気がなくなる
・帰ってくるとすぐに部屋に閉じこもる
・理由のわからない成績の低下
・親の前で携帯メールを見なくなる
・友達から電話があっても、出たがらない
・おねしょをする
・妙に明るく装う
・教科書に落書きがある
・服が破れていたり、汚してくる
・物をよく無くす
・急にお金を欲しがる
・擦り傷や打撲がある
・頭痛などを訴え、学校に行きたがらなくなる
また子どもの発するこうしたサインにいち早く気づくためには、学校の保護者同士のネットワ―クを作っていくことも大切です。両親共に仕事を持っていたり、自由選択制で校区を超えた学校に通学したりすると、保護者同士のネットワークがどうしても希薄になりやすいです。
保護者同士でお子さんの情報を共有できる機会を少しでも作り、お子さんのサインに気付きやすくなるようなネットワークを作っていきましょう。
子どものいじめ、解決を困難にしているものとは
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いじめ問題の解決を困難にしているのは、「証拠がない」ことに尽きます。今のいじめで一番多いのは、教師や親など大人の見ていないところでの、言葉の暴力や無視などの精神的ないじめです。
暴力を受けたのなら、体に傷が残ります。ノートや文房具など持ち物を壊されても証拠が残ります。けれども、言葉による暴力は証拠がありません。
これを解決するためには、冷静な文書化が必要です。
「子どもからの聞き取り+証拠集め」を通して、以下のような「事実」を文書にまとめていくのです。
・いつ、誰が、どこで、どのようないじめをしたのか
・加害者は一人か、複数か。その名前は
・それを目撃していた子どもはいるのか。いたら、それは誰か
・具体的にどんなことを言われたのか
・具体的にどんなことをされたのか
・怪我をさせられたことはあるのか
・子どもはどう感じているのか
・学校や担任の対応はどうだったのか
時系列に従い、いつ、誰が、どこで、どのようないじめをしたのか。加害者は1人か複数か、それは誰なのか(実名)、怪我はないか、いじめられてどう感じたか…などを子どもから聞き取り、先ず文書にすることが大切です。
そして、いじめを周りで見ていた友達が居ないかどうか子どもに聞き、怪我をしていたら病院で診断書をもらい、物を壊されていたらその証拠写真を撮る等、客観的な証拠を集めることも有効です。
そのあとに、いじめ被害の客観的な事実をもとにして担任に連絡をし、担任や校長と話し合います。
その際に、可能であればいじめ加害者とその保護者にいじめ事実を認めてもらい、心から反省と謝罪を求めることが、いじめ再発防止には大切です。加害者の心からの謝罪が、被害者の心を復活させる大きなポイントになります。
また学校側にも、いじめ再発防止を要望書として提出することをお勧めします。
この話し合いで、学校側がこちらの要望に応じない場合には、教育委員会や警察、法務局、議員、マスコミに、いじめ被害事実を訴えることも視野に入れてみましょう。
子どもをいじめから守るために一番大切なこと。それは…
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ここまでの対応を現実のものとするために、保護者の方の“決意”が求められます。それは、
「もし、いじめられていても、いじめられているあなたは決して悪くない」
「何があっても、必ず、あなたを命をかけて守る!」
というものです。
この決意とその後の行動を実は、他でもない、いじめで傷ついた子どもが、じっと見ています。その真剣な決意とその後の学校との交渉の姿で、愛されていることを実感するのは、いじめで傷ついて、自信を失った子供なのです。
その愛されているという実感が、いじめで傷ついた心から復活する鍵の一つとなります。
ですが、保護者の方も、決して、一人ではありません。一人で、戦わないでください。
悩まないでください。そのために、私たち、いじめから子どもを守ろうネットワークは存在しています。一本の電話する勇気を持っていただくだけで、いじめ解決までのすべてのプロセスに、ひとつひとつ、一緒に考え、お子様の心を救い、復活までの時間を共にさせて頂きます。
http://mamoro.org/
一般財団法人いじめから子どもを守ろうネットワーク
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