大人のチック症とは?症状とストレスとの関連性、受診先や治療法、生活上の工夫を紹介!
大人のチック症とは?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044022007
チック症とは、まばたきや首振り、咳払いなど、一見癖のように見える行為が間欠的に持続して現れる症状が特徴の、脳と神経の機能障害です。チックが出る子どもは10人に1,2人くらいと多く、その95%は脳の発達・成長に伴い症状が減少するといわれています。日常生活に困難がなく、周囲が受け止めてくれる環境なら、基本的に薬物治療は不要とされています。
ただ、大人になってもチックが続いたり、治まっていた症状が環境や体調の変化をきっかけに再発したりするケースもあるそうです。
2013年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患のための診断と統計のマニュアル』第5版)においては、チック症群/チック障害群という疾患分類に位置づけられます。
かつてチック症は、家族関係の不調和などをきっかけとした精神疾患とされてきましたが、近年になって脳と神経の発達のアンバランスさが引き起こす症状であり、発達障害の一群と分類されることも増えてきました。
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_develop.html
参考リンク:厚生労働省|みんなのメンタルヘルス
本記事では疾患の呼称を「チック症」、症状からくる動作や言動を「チック」と定義して説明していきたいと思います。『DSM-5』では、チックは以下のように定義されています。
チックは, 突発的, 急速, 繰り返される不規則な運動もしくは発声(例:瞬目, 咳払い)である.
(DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル 日本精神神経学会医学書院p239より)
http://www.amazon.co.jp/dp/4260019074
チックの種類は多種多彩で、首をかしげる、瞬きをするといった単純な動きから、モノに触る、相手の言葉を何度も繰り返すといった、複雑な動きを伴うものまであります。チックが起こる部位も様々で、脚に出ればジャンプ、口に出れば不自然なあくびなど、バラエティが豊富です。
共通する特徴は、日常風景になじまない動作や声が、本人の意思では止め難く出てしまう、ということです。
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『DSM-5』によると、チック症は1種類またはいくつかの運動性チックか、音声チックのみが18歳未満で発症し、1年以上継続しているもの、と定義しています。