子育て情報『入学式、支援の先生に手を引かれる息子の姿を見た父は…』

2017年5月12日 11:30

入学式、支援の先生に手を引かれる息子の姿を見た父は…

けれども、息子が「ちょっと違う子で、違った扱いを受けている」ということは、教室の中でも一目瞭然でした。

入学式が終わった後に、父も交えて昼食を取っていたときです。父がこう言ったのです。

「ずっと先生が息子くんの隣についてくれていたな。息子くんは、アスペルガー症候群なのか?」


息子が発達障害と知った父の一言は…

入学式、支援の先生に手を引かれる息子の姿を見た父は…の画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10272003393

私は、父がアスペルガー症候群という言葉を知っているのをそこで初めて知りました。同時に、「話すなら今だ!」と思い、息子の障害のことを打ち明けることにしたのです。

「うん。3歳で診断がおりた。
賢い子だけど、初めての環境とかにとても不安になってしまうし、どうしても集団生活でストレスがかかってしまう。だから、国語と算数だけは特別支援学級で勉強することにした。」

父は否定も肯定もせずに聞いていましたが、私の話を聞き終わって、こう言ったのです。

「この子が羨ましいね。僕のときは、叱られて叱られて、自信がなくなるばっかりだったから」
「今日もみんなに代わる代わる手を繋いでもらって。良かったじゃないか。診断をもらってて」

私はこの父の言葉を聞いて、同じように発達障害の特性を持ちながら、まだそれを障害と認知していない時代を過ごしてきた父の苦労を思ったのでした。また「羨ましいね」という言葉は、今の時代に発達障害児として生まれてきた息子を全肯定してくれる言葉であったと思います。

先人たちの苦労を無駄にしてはいけない。
私は父の言葉を聞いて、改めてそう強く思ったのでした。

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