大改造!学用品を工夫してカスタムすれば、うっかりさん・あわてんぼさんも大丈夫!
うちの子が、またやらかした…!
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幼稚園時代は、3年間登園しぶりを貫き通した長男。先輩ママ達は、口を揃えて「小学校に入ったらラクになるわよ〜」って、毎日お疲れ気味の私に希望を持たせようとしてくれました。
ところが!
入学した小学校にも慣れ、日に日に暑くなり始めたこの時期、私はパニックになりそうでした。
私を待っていたのは、毎朝ランドセルを忘れる長男を、ジャージ姿にサンダルのまま走って追いかけ、さらに放課後は学校に忘れ物をとりに行く日々・・・あれあれ?こんなハズではなかった。なんだか話がちがーう!
でも、そんなうっかりさん・あわてんぼさんのお子さんも大丈夫!
実は、学用品をカスタマイズして、その子に合わせて分かりやすく、使いやすく、気づきやすくできるんです。
工夫次第で、忘れもの・落としものを減らして効率UP。ゴミ出しだって間に合うし、下の子の習い事も連れてけます。そんなうちの工夫を、今となっては楽しい思い出となった当時のエピソードと共に、楽々かあさんこと、大場美鈴がご紹介します。
ランドセルの中身がからっぽ…
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うちは小学校からかなりの距離があります。重いランドセルと暑さで、大抵は家に着く頃にはぐったりしていてもおかしくありません。それは小学1年生にはなおのこと大変でしょう。
ところが、他のお子さん達よりも大幅に早く帰宅し、涼しげな顔で元気よく「ただいま!」と家に飛び込んできた長男。
・・・アヤシイ。「ランドセル、見せて!」
案の定、中身はからっぽ!これでは宿題もできないし、明日の時間割も分かりません。仕方ないので、放課後の学校に忘れ物を取りに行き、職員室の担任の先生に一声かけると、
「ああ、◯太郎くんのお母さん。ちょうど良かった」と言われ、イヤな予感と共に一緒に教室に入って頂くと・・・
まあ、出るわ出るわ。
長男が学校で脱ぎ捨てた、大量のくつ下、上着、そして肌着(どうりで、ないと思った…!)。それから、「一体いつのお茶?」という、不気味な水筒。
机の中も、道具箱の中も、くっちゃくちゃのゴミだらけ!・・・んー、目を背けたくなる現実。
でも、口で言われた事をすぐに忘れちゃう子や、周りをみながら動くのが苦手な子は、紙に書いて「見える」ようにしてあげるだけで、気がつきやすくなるかもしれません。
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画像出典:「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」p7より
というワケで、ランドセルのフタの「あの位置」に入るように、イラストで「持ち帰りリスト」を作ってみました。
「毎日」「金曜日」「雨の日」など、曜日やシーン別に分けて、持ち帰るタイミングを伝え、水筒も「もし忘れたらどうしたらいいか」という対処法も書き添えました。
この場所なら、帰りの会の時には、必ず目に入ります。イラストでなくても、持ちものセットをそれぞれ写真に撮って、写真加工・フレームアプリでも同様にできると思います。
これで、さすがに「からっぽ」ってコトは減り、今はこのリストがなくても大丈夫になりました。
それから、朝、長男が手ぶらで登校しようとしている時には、玄関先でこんなクイズを出しています。
「クイズです。学校に行く時に、必要なものは何でしょうか?」
「給食セット、オンリー」
「オトコの大事なトコを隠す、葉っぱ1枚」
「(弟の)◯次郎さえいれば、おれは他に何もいらない」
…などのボケが返って来ることも多々ありますが、この朝の親子コントの風景。もはやうちの習慣として定着しています。
時間割を書いて来ないッ!期限切れでシワシワの申し込み用紙…
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連絡帳に明日の時間割を書いて来ないことが多かった長男。一体明日の持ち物は何なのか、宿題は何か。毎日のように先生に電話で聞くのもなんだか申し訳ないし…。
その上、ランドセルの底からは、シワシワになった、提出期限切れの何かの申し込み用紙なんかが発掘されるのです。
…はあ〜(ため息)。
でも、実は連絡帳を書かない子や提出物を出し忘れる子には、その子なりの理由があるかもしれません。
長男の場合は、当時、漢字学習が原因で学校を休みたがる程、字を書くのが苦手で、黒板の書き写しがかなり負担のようでした。その上、周りを見ながら動くのも苦手なので、連絡帳を書いたり、提出物を出したりするタイミングもよく分かってなかったようです。
これも、工夫次第で負担感を減らして、気づきやすくすることができます。
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まず、連絡帳のカスタマイズから。連絡帳は表紙に「タグ」をつけると、連絡事項や提出物があるのが分かりやすくなります。
【作り方の例】
1.クリップボードのついたノートカバーと、パスケース(100円ショップ)を購入し、カバーの表紙に強力両面テープでくっつける。
2.パスケースに入る大きさのカードを、オレンジ(目立つ色)と白の2枚用意し、オレンジのカードに「連絡提出物あり!」と書き、白のカードと裏表に貼り合わせる。ラミネートでパウチできるとなおよし。
3.カードの端に穴を開け、紐を通してパスケースと結ぶ(完成!)。
これで、先生に何か連絡や提出物がある時には、カードをオレンジに裏返して入れておけば、気がつきやすくなります。
また、連絡帳を出すタイミング、書くタイミング、出す場所がよく分からない場合は、担任の先生に「このクラスのルールを教えて下さい」と、聞いてしまうのが確実でいいと思います。周りを見ても分からなければ、聞いてしまえばいいんです。
それを箇条書きにしたラベルシールなどを、連絡帳か連絡袋に貼っておきます。
そしてもう一つ。明日の時間割には「専用フォーマット」を作りました。
全教科と、定番の宿題と持ちものをリストUPし、適宜空欄を入れたものを、ワープロソフトで作って大量プリントし、先のカスタマイズした連絡帳カバーのクリップボードに挟んでおきます。
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画像出典:「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」p7より
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参考アイデア:Facebookページ「楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note」読者投稿より
これなら、マルつけや、簡単な記入だけで済むので、明日の時間割の書き写しの負担を減らせます。
無事、明日の時間割を揃え終わったら、その紙を外して、一番上には常に新しい用紙がくるようにします。
また、教科や定番の宿題はクラスによって違うので、学年が上がる度にフォーマットを更新します。字を書けるようになってきたら、徐々に自分で記入する部分を増やしてゆくといいと思います。
うちの長男は、これでずいぶん翌日の時間割を書いてくるようになりました。
ただ、それでも忘れてしまうこともあるので、その時には先生と相談して「時間割を書き忘れた時にはどうしたらいいか」のルールを決めてもらいました(うちの場合「教科書は時間割表どおり。宿題は音読と計算ドリル1ページを、とりあえずやればOK」など)。
先生に電話する回数も減って、お互いにWIN-WINです。
参観日に目撃!ガチャガチャと一人で忙しそうな我が子。
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10230001611
ある参観日。私が目撃したのは、「教科書◯ページを開きましょう」「◯◯を一旦しまいましょう」など、先生の指示が出る度に、ガチャガチャバラバラと、鉛筆や消しゴムを落としまくって、一人で忙しそうな我が子の姿。
消しゴムを拾っている間に、何ページを開くように言われたのか忘れてしまって、今どこをやっているのやら、分かりません。ページを探してひとつひとつ内容を見ながらめくっている間に、クラスのみんなは次のことを始めています。しまいには諦め、窓からお外の様子を眺めては、お空の雲の形がフシギだなあ…って、コース・アウト。
うーん、かあちゃん気が遠くなりそう。あ、こっち見て手を振ってる…。「イエーイ」じゃな〜い!前見て、前!
実は、同時にいろんなことをするのが苦手な子や、好奇心が強くてあれこれ目に入ると手元がうっかりしちゃう子、手先が不器用な子などは、一斉にどんどんまっすぐ進む、授業のスピードがしんどいこともあります。だから、授業中に迷子になっているようなもので、やる気がない、とか、サボっているワケじゃない場合も多いんです。
うちの場合、とりあえず文具を落とすのは仕方ないとして、教科書をカスタマイズして、早めにコースに戻れる工夫をしました。
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画像出典:「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」p9より
じゃーん!教科書に「インデックス」です!
市販のインデックスシールを、教科書の単元とページを裏表で書き込んで、ちょっとずつズラして貼るだけで、ずいぶんと効率UPです。これなら、鉛筆3回ぐらい落とせる余裕ができますね(笑)
とっても便利なので、長男は今でも愛用していて、毎年新学年の新しい教科書を頂いたらすぐ教科書にインデックスを貼っています。現在の6年生の社会の歴史などは、教科書にインデックスをつけると、そのまま時代の流れの全体像が分かり、学習理解にも役立ちます。
シャイでみんなと違う目立つ事が苦手なタイプの子は、教科書のフチをマーカーペンで塗って、単元やページ数の目印をつけておくだけでもいいと思います(私も高校時代、英和辞典などにやっていました)。
それから、ささやかな抵抗ですが、机からコロコロと逃げてゆく鉛筆は、市販の三角軸の鉛筆や、四角い鉛筆キャップなどを使うと、少しは転がり落ちる回数が減らせ、落ちても捕獲しやすくなるようです。
脱走する消しゴムには、とにかく沢山スペアを用意する作戦。うちでは業務用の安価な「切れ端消しゴム」を大量ストック。消しゴム本体に名前を書いて、筆箱に常時2、3個は入れています。
まとめ
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161009038
どうでしたか?
実は、子どもの持っている元々の個性によっては、「周りを見て、自然と学ぶ」「失敗すれば、自分で気づく」が、難しい場合もあります。そんな、うっかりさん、あわてんぼさんは、いくら「気をつけて」「忘れないで」と念押ししても、「言葉は消えていっちゃう(長男・談)」のだそうです。
ちょっとだけ、一手間かかりますが、モノを工夫してカスタマイズするだけで、気をつけやすく、忘れにくくなります。
子どもも、親も、先生も、ラクになる方法は沢山あると思いますよ。
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大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』2017年/刊/ポプラ社