精神疾患とは?症状や診断方法ごとの種類、原因からチェック方法まで解説します
精神疾患とは?精神障害とは何が違うの?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10154001298
精神疾患とは、広義に解釈するとなんらかの脳の働きの変化により心理的な問題が生じ、感情や行動などに著しいかたよりがみられる状態のことです。この意味合いで、一般に「心の病」や「精神病」、「精神障害」などと呼ばれるものを、より医学的に言いあらわすときに使われることが多い用語です。
ですが、精神医学の領域においても「精神疾患」という言葉は、普遍的かつ確立された定義がありません。使われる場面や診断基準、医師によっても定義や概念にばらつきがあり、いまもなお見解の違いで議論が行われることもあります。
精神疾患がどのような概念を指すのか、つかわれる場面ごとの定義を見ていきましょう。
精神疾患という言葉は、mental diseaseの直訳として使われます。
精神医学の診断に使われるDSMなどではmental disorderの訳として「精神疾患」が使われることもあります。mental disorderは一般に精神障害とも訳されることがあるため、しばしば混乱を招きます。
これらの用語にはどのような違いがあるのでしょうか?
◇精神疾患(mental disease) は精神の病を指す医学用語
医学における疾患(disease)とは、特定の原因、病態、症状、経過予後などが明確に結びついている場合を指します。
しかし、多くの精神の病は原因を特定するのが難しいため、原因が不明な場合でも、病態・症状・経過・予後が特有なものであれば、疾患単位として精神疾患(mental disease)と呼ばれます。例えば統合失調症は、原因は不明ながらも代表的な精神疾患と位置づけられています。
ところが、精神的な健康を保てない状態の中には、病態が不明確で疾患とは言い切れないものもあります。そのような場合、より広義な概念である精神障害という言葉が使われることがあります。例えば「適応障害」などです。
◇精神障害(mental disorder)は症状や機能的な乱れがある状態像を指す
障害(disorder) は、ある特定の生体機能の乱れや個人的苦痛があるが,疾患 (disease)と呼ぶには、その病態がはっきりと特定されていないものをいいます。