心身症とは?定義・種類・原因・診断・治療方法、自律神経失調症などの類似した疾患との違いまでまとめ
http://hikumano.umin.ac.jp/PSD.pdf
参考:心身症|Kumano’s Information Base HP
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参考文献: 筒井末春/著 『心身医学的ケアとその実践』 1989年南山堂/刊
心身症の症状は胃潰瘍なら上腹部の痛みや吐き気、片頭痛なら激しい頭痛といったように、疾患ごと、そして患者ごとにそれぞれ異なる症状を持ちます。
症状が現れる身体の部分ごとに、以下のように分類されます。
心身医学的配慮が必要な代表的疾患
◇呼吸器系
気管支喘息、過換気症候群など
◇循環器系
本態性高血圧症、本態性低血圧症、起立性低血圧症、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)など
◇消化器系
過敏性腸症候群、胃・十二指腸潰瘍、機能性胆道障害、潰瘍性大腸炎など
◇内分泌・代謝系
糖尿病、甲状腺機能亢進(こうしん)症、神経性食欲不振症、神経性過食症など
◇神経・筋肉系
筋緊張性頭痛、片頭痛、慢性疼痛(とうつう)性障害、チック、痙性斜頸(けいせいしゃけい)、筋痛症、吃音など
◇皮膚科領域
アトピー性皮膚炎、慢性蕁麻疹、円形脱毛症、皮膚瘙痒(そうよう)症など
◇外科領域
頻回手術症、腹部手術後愁訴(いわゆる腸管癒着症、ダンピング症候群ほか)など
◇整形外科領域
関節リウマチ、腰痛症、多発関節痛など
◇泌尿・生殖器領域
過敏性膀胱(神経性頻尿)、夜尿症、インポテンス、遺尿症など
◇産婦人科領域
更年期障害、月経前症候群、続発性無月経、月経痛、不妊症など
◇耳鼻咽頭科領域
メニエール症候群、アレルギー性鼻炎、嗄声(させい)、失語、慢性副鼻腔炎、心因性難聴、咽喉頭部(いんこうとうぶ)異常感など
◇眼科領域
視野狭窄(しやきょうさく)、視力低下、眼瞼痙攣、眼瞼下垂など
◇歯科・口腔外科領域
口内炎(アフタ性)、顎関節症など
心身症は、一般的にライフステージごとに現れる症状の性質が異なるとされています。
小児期の心身症の傾向としては、特定の器官に限定されず全身に症状がでるとされています。思春期、青年期には、偏頭痛や過敏性腸症候群などの身体の機能の障害が、成人期、初老期、老年期になるにつれて消化性潰瘍などに代表される身体の臓器(構造)の障害としての心身症になりやすい傾向があります。
子どもがかかりやすい心身症については以下のページで詳しく解説されています。