発達障害と思春期。学校の外に自分の“居場所”を見つけた娘。しかし…
放課後等デイサービス。思春期の娘の居場所でした
現在、高校3年の発達障害のある娘(広汎性発達障害、自閉症スペクトラム、ADD、LD)は中1の時から放課後等デイサービスを利用しています。
放課後等デイサービス(以下、放課後デイ)は、学習支援をメインに行うところや運動を多く取り入れるところ、療育に近い支援を行っているところなど様々な特色がありますが、娘が通っているデイサービスは本人や親の希望を元に、それぞれの子どもの特性を配慮した指導を幅広く行っている施設です。
娘はLDの症状があり、私達親子は家庭での学習に限界を感じていました。娘が中1の夏休みから、近所に新教室を開いた放課後デイに通う事にしたのでした。
普段学校では知り合えない子たちグチを言い合う仲
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中1の夏休みの前から通っている放課後デイでは、複数の指導の先生達が日々の勉強の方法や、試験前の勉強の仕方、夏休みの課題の取り組み方などを指導してくれました。
勉強がマイペースで進められるようフォローしていただいたのと同時に、同世代の子ども同士が友愚痴を言い合う会(通称「グチ会」)にも参加し、学校では普段言えないことも吐き出して、ストレス軽減できる場所として、大いに役立っていたようです。
通い始めたきっかけは、初めての定期テストでした。中学のテストは小学校のテストとは全く違い、周りの友達もピリピリし始めます。
いつもとは違った雰囲気の中で数日間テストを受け続けるということは、環境の変化に弱い娘にはとても大きなプレッシャーでした。自分で勉強の計画を立てることが出来ない娘は、気持ちばかりが焦ってしまい試験前にはプチパニックを起こしました。
テストが終わるとすぐに夏休み。各教科ごとに「夏休みの課題」が出されます。そして夏休み明けには、また定期末テストが控えているという目まぐるしいスケジュール。学校で息が詰まる思いをしていた娘に、居場所をくれたのでした。
お腹が痛い…中2のある日突然、学校に行けなくなりました
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中2になると娘は「学校の友達と自分の違い」や「自分の障害」について色々と考えるようになりました。
この頃の娘は皆と同じになりたいと思う強い気持ちと、いくら頑張ってもどうしてもできないことがある自分にとても悩んでいました。
自分では気付かないまま無理を重ねるうちに、娘は体調を崩すようになりました。
ドクターストップで一時休学…放課後デイは、さあどうする?
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学校に行けなくなったことで、周囲の目が気になりだし、娘はすべてのことに疑心暗鬼になっていました。
そんな娘の様子を知った放課後デイの先生は、「好きな教科だけ勉強したらいい」、そして「学校が辛い時には学校を休んで放課後デイで過ごしたらいい」と提案してくれました。
それまでの“学校の授業についていくための学習指導”を“苦手な教科の学習ではなく、本人が学びたいと思う教科のみの指導”に変更し、かつ『居場所』としての放課後デイの利用をすすめて下さったのです。
当初は学校を休むことに不安が強かった娘ですが、学校の先生や主治医の協力もあり、娘は少しずつ『心や体を休める事の大切さ』を学んでいったのでした。
趣味に没頭することで落ち着きを取り戻し、高校生活がスタートして…
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精神的に落ち着くと、娘は自ら英検や漢検、パソコン検定などの資格取得のための学習を希望し始めました。これらの資格取得は娘の自信に、しっかり繋がったようです。
高校生になってから娘は放課後デイでピアノや英語、絵画や小説作成など趣味の活動を主に行っていました。
でも学年が上がるにつれ同世代のメンバーが徐々に減っていき
・同じ趣味を持つ友達がいないこと
・悩みを相談できる先輩がいなくなったこと
・少・中学生と一緒に活動すること
に娘は少しずつ違和感を覚え始めました。
そして趣味によって自己肯定感が増した反面、大人の言いなりになりたくない!と思うようになってきた娘は、徐々に荒れ始めました。
娘に次の波が押し寄せてきたのです。
<続く…>