「アーレン症候群」を知っていますか。文字が回ったり歪んだり…娘の検査からアーレンレンズを手にするまで
文字がぐるぐる回って読めないアーレン症候群、娘の場合は……
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044029046
みなさんは、「アーレン症候群(アーレン・シンドローム)」という言葉を聞いたことがありますか?
アーレン症候群とは、視知覚における光の感受性の障害で、読字に困難が生じることが特徴です。
近年、認知度が上がってきた学習障害、特に読みに困難が生じる「ディスレクシア」と一見混同されがちですが、読字に困難が生じるメカニズムは異なり、別個の障害として研究が進められています。
現在11歳の娘は、8歳の夏にアーレン症候群の特性があるとわかりました。現在は、「アーレンレンズ」という専用のメガネをかけて過ごしています。
同じアーレン症候群の特性を持つ人の中でも症状は様々ですが、私の娘の場合の特徴的な見え方として、
・文字と文字の感覚が徐々に離れ開いていく
・文章全体がぐるぐると回り渦を巻く
・文章中の文字が単独で所々歪む
などがあり、このような状態で文字を読み続けると、まるで車酔いのような気持ちの悪さを感じるそうです。
また、
・小さな文字で行間が狭い長文
・数字、ひらがな、漢字、複雑な立体図形、細かい地図
・真っ白な紙に黒い文字で印刷されているなど、コントラストがはっきりしている文章
などの条件の場合に特に強く症状が出るようです。
読字に関する困り感以外にも、蛍光灯の光を見ると「ガーン」と頭をハンマーで殴られたような頭痛があります。
自然光の入る教室内よりも、夕方の塾の教室や夜の街にあふれる強い明かりなどで痛みを感じています。
アーレン症候群の特性を持つ方々の見え方はそれぞれです。
こちらの動画を見ていただくと、アーレン症候群の見え方の特徴がよくわかっていただけるかと思います。
子どものアーレン症候群は見つけにくい
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161017582
娘の場合は
・定期的に体調を崩したこと
・共感覚などの複数の感覚の特性を持っているため、多様な違和感の何か一つでも大人に伝えることができたこと
・元々、会話の多い親子関係であったこと
・担当してくれた医師が丁寧に時間をかけ傾聴してくれ、さらにアーレン症候群について詳しくご存知だったこと
などが重なり、低年齢の段階でアーレン症候群を見つけていただくことができ、対処することができました。