2017年11月6日 14:00
「スクールカウンセラー」は悩める親子の強い味方!専門家・池田行伸教授に聞く、上手な活用術とは?
池田先生: 思春期には、様々なハードルを超えないと本人のカウンセリングまでたどり着かないことも、よくあります。なので、なるべくお子さんが低学年のときから親がスクールカウンセリングに通っておくといいですね。
子どもは「自分のことを思って通ってくれているんだな」と分かります。もし思春期で少し反抗的になったとしても、「親は自分を守ってくれる存在だ」という信頼関係がすでに形成されているので、それが安心感の礎となり、支えになってくれます。
池田先生: 親子の信頼があれば、思春期以降大きく違いが出ます。それは発達障害がある子でも定型発達の子でも同じく大事なことです。カウンセリングを受けることは思春期の親子関係にも役立ちます。
保護者側の反抗期への心構えも、早めにカウンセリングに行き始めることで形成されてゆきます。
子ども側も、高校生になると徐々に人格が出来上がってきますが、その前からカウンセリングを受けていると、自分のことを他人に話せるように成長してきます。
ー早めの相談が大事なんですね。一方、反抗期に突入してから、いざカウンセリングを受けても、カウンセラーだけでは解決できない複雑な内容となっていることもあるといいます。
池田先生: 小学校では、いじめやからかいを受けてひとりぼっちの子に話しかけることがあります。
そういったケースでも、「いじめられたの?」とは聞きません。たあいのない雑談をして少し話すだけなんですが、気持ちがらくになって、もう少し学校でがんばってみようかなと思ってくれたりするのです。
大学にも学生相談室があり、学生のさまざまな悩みを聞いてくれます。カウンセリングは、小・中・高だけでなく、教育現場全般に必要になってきているんです。
池田先生: 学校生活に関わる深刻な悩みについても、まずは友達のように話を聞きます。
忘れ物が多くていつも注意されて落ち込んでいる子が「どうしても忘れちゃうんだよね…」と相談してきたとします。
それに対して「みんなも忘れ物するよ、君はみんなよりも頻度が少し多いだけで、忘れちゃうのは仕方ないよね~」と言うと「なんでわかるの!?そうなんだよ!」と打ち解けてくれます。
ーまずは”子どもに共感することが大切”という姿勢で、接し方も配慮してくれるんですね!
いつ行っても大丈夫?居場所として使ってもいいのですか?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017013626
池田先生: 基本的には予約制ですが、イヤなことがあったらすぐにカウンセリングルームに来てくれればいいんです。