【発達ナビの読書週間】小児科医・熊谷晋一郎先生のオススメ本
熊谷晋一郎先生におすすめの本をききました!
小児科医の熊谷先生は、脳性マヒのある障害当事者としての立場から、当事者研究も行っています。
ロボット工学を専門とする、脳情報通信融合研究センターの長井志江先生チームと、熊谷先生・綾屋沙月さんの当事者研究チームが研究・開発した「自閉症知覚体験シミュレータ」を、発達ナビのコラムでご存知のユーザーの方も多いのではないでしょうか?
http://cognitive-mirroring.org/
平成28-33年度 戦略的創造研究推進事業(CREST)「認知ミラーリング:認知過程の自己理解と社会的共有による発達障害者支援」
今回は、熊谷先生に発達ナビのユーザーに読んでほしい本を教えていただきました。自分や周りの人への理解が深まるきっかけに、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
『うわわ手帳と私のアスペルガー症候群』
「一組の母と娘の間でつむがれた、静かで、繊細で、丁寧な、相互理解の軌跡」(熊谷晋一郎先生)
高橋紗都さんは10歳のアスペルガーの女の子。ある日紗都さんにお母さんの尚美さんは「好きなことに使ってええで」と1冊の白い本を手渡します。
紗都さんはその本を『うわわ手帳』と名づけ、自分の世界を自分の言葉で書き始めました。「うわ~っとなる」自分のしんどい状況を「うわわオバケ」という言葉で表現し、どんなときにどんなことに困るのか、どんな風に感じているのかが綴られたその手帳は、紗都さんの世界を写しだします。そしてそれは紗都さん本人や家族が理解し、対処法を探る大きなツールとなったのです。
もちろん発達障害のある人の困りごとや、感じ方は人それぞれですが、高橋さん親子の手帳は発達障害のある子どもの世界を知る、一つのきっかけとなるのではないでしょうか?
『こんな私が大嫌い!』
「タイトルにぴんと来たら、ぜひ読んでみよう」(熊谷晋一郎先生)
自分が嫌い、でも「自分を好きになろう」…そう言われてもどうしたらいいのか、迷う方も少なくないのではないでしょうか?
エッセイストの中村うさぎさんが、。
中村さん自身の体験と実践をもとに、きれいごとや欺瞞抜きで「自分嫌い」という呪いを解く方法を語ります。ふりがなやイラストも多く入り、わかりやすい言葉で綴られているので、思春期の悩める子どもにおすすめです。
『母よ!殺すな』
「子育ての重荷を親だけに背負わせる社会にNO!」