子育て情報『相貌失認とは?症状、原因、相談・診断・受診先から、発達障害との関わりについて解説します』

2017年11月13日 15:00

相貌失認とは?症状、原因、相談・診断・受診先から、発達障害との関わりについて解説します

この章では、先天性の相貌失認と後天性の相貌失認にわけて原因について説明します。

先天性の相貌失認は、脳内で顔を認識するときに行われるはずの処理を行うことができないために起こるとされています。視覚障害、知的機能障害もなく、脳に損傷も見らないのに、顔を認識することができません。

なぜ先天性の相貌失認が起こるのかは、いまだに明らかになっていないことも多くありますが、最近の研究によると遺伝の影響も否定できないといわれており、遺伝性の相貌失認かどうかを確かめるような質問紙も作られています。

http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I027748316-00
参考:近藤実知「後天性および先天性相貌失認症例検討をふまえて」

人の顔を見てそれがだれか認識するためには、脳内でさまざまな処理が行われる必要があります。例えば、目で見た情報から相手の顔がどんなかたちをしているのかやどんな色をしているのかを脳内で明らかにします。その後、その顔をした人を今まで見たことあるか自分の記憶と照らし合わせる必要があります。

後天性の相貌失認とは、相手の顔をだれか認識するまでに必要なはたらきをする脳の一部を、事故や、脳梗塞・脳腫瘍などの病気により損傷してしまうことで起こります。
交通事故などで相貌失認になってしまった人の場合、病院で目が覚めても、かけつけてくれた家族や友人が誰なのか分からないといった状態になってしまうことがあります。


相貌失認と発達障害の関わりは?

相貌失認とは?症状、原因、相談・診断・受診先から、発達障害との関わりについて解説しますの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161014931

自閉症スペクトラムがある人の中には、顔を認識することが難しい人がいます。自閉症スペクトラム以外にも、ウィリアムズ症候群やターナー症候群などの疾患がある人々にも相貌失認のような症状が現れることがあります。しかし、発達障害のある人すべてが顔認識に困難を抱えているわけではありませんし、相貌失認の人が必ず発達障害であるということでもありません。

自閉症スペクトラムと相貌失認には、顔を認識する際に細かいパーツは認識できるが、全体として見ることができない傾向があるという共通点があります。

私たちの目や鼻、あるいは輪郭などは一つだけ取り出して見れば、個人差はあまりありません。

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