バスで泣き出す寸前、助かった(涙)!自閉症の長男へ、運転手さんがくれたサプライズ
長距離のバス移動!初登園の長男は不安でいっぱい
自閉症のある長男の通う療育施設までは距離があり、バスで1時間ほど。
長男は乗り物が大好きな子どもでした。
けれど通常の幼稚園バスよりもひとまわり大きな通園バスに乗り、さらに1時間かけて行くと聞いたとき「大丈夫かな…」と不安がよぎりました。
するとやはり心配的中!
初日は私も一緒にバスに乗りましたが、長男はずっと小さな体をこわばらせていました。
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バスの先生は歌をうたったり、手遊びをして長男の緊張や不安を解こうとしてくれます。けれど長男はイライラした様子で今にも泣き出しそう…。初日からこれか…と冷や汗が流れたそんな時です。
運転手さんのサプライズ
大きな声が響きわたりました。
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「よーし、これからトンネル入るぞ~みんな暗くなるぞ!目をつぶって!」
高架下のトンネルへ入る直前運転手さんが、車内のライトを消したのです。突然車内が暗くなったので長男はきょとんとしました。
そしてトンネルから出る直前「もうすぐ出口だよ~、はい明かりがつくよ」そう言ってライトをつけてくれ車内はぱっと明るくなりました。子ども達のわあっという声が聞こえました。ぽかんとしていた長男も笑顔に!
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こうして長男は初日のバスを何とか乗り切ることができたのです。
運転手さんのほんの少しのサプライズが子どもたちの笑顔を引き出してくれたのです。その後も、サービス満点の優しい運転手さんは子ども達の人気者でした。
ところが子どもたちを思うあまり、大きな失敗をしてしまうことも・・・
外は大雨!子ども思いすぎる運転手さんの大失敗…
雨の降る日のことです。
私は親子通園日だったため長男と一緒にバスに乗っていました。療育施設に着いたときにはどしゃぶりになっていました。バスの駐車場から施設の出入口まではすこし距離があります。「これじゃ先生も子どもたちも濡れちゃうなあ。かわいそうに…。ぎりぎりまで近づけるよ」そう言うと運転手さんは、バスを屋根のある出入口に寄せようとしました。とたんにガチャン!という音。「うわっ!やっちゃった!」見るとバスのフロントガラスにひびが入っていました。
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子どもたちに寒い思いをさせたくない、という優しさがガラスを割ってしまったのです。なんだか申し訳なくていたたまれないような気持ちになりました。
後日運転手さんは
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と頭を掻いていましたが、その顔は笑っていました。
運転手さん、素敵な思い出をありがとう
長男は3年間この療育施設で過ごし、その間毎日バスで通園し運転手さんには本当にお世話になりました。バスの中でかつての卒園生を目にすると「あ~〇〇ちゃんだ。おおきくなったなあ」と目を潤ませ、一緒に成長を喜んでくれる温かい人柄の運転手さんでした。
夏の猛暑や冬の寒さ、そんな日の親子通園は正直体にこたえます。けれどその1時間の距離を楽しいものへと変えてくれたおかげで、心や体の負担を軽くしてくれたのです。
それは先生だけでなく、この運転手さんの存在がいかに大きかったか…。今にして思います。
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そしてとても不思議なご縁ですが、運転手さんと我が家の双子はクリスマスイブが誕生日だったのです。「同じ誕生日だね!」と話が弾みました。
だからですね。この時期になるとふっとあの運転手さんのことを思い出すんです。