「交通ルール」どこまで分かってる?小さな冒険で発見した、息子の理解度とは…
幼いころ、冒険が大好きだった私。息子にも…
私が子どものころの思い出で印象に残っている遊びは、友達と近所を探検したこと。秘密基地をつくるのに良さそうな場所を探したり、野良猫を追いかけて草むらに入って行ったり。たくさんの冒険はどれも心に残る経験です。
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息子のカムにも、自由に探検してほしい。でも、一人で出かけさせるわけにはいかず、外出時には必ず保護者同伴が必要です。公園に連れて行った時などは、なるべくカムの行きたいところ、やりたいことを優先しているつもりですが…、普段のお散歩は、その日の天候や用事の有無によって、公園や郵便局など私が行き先を決めていました。
そこで、お散歩の自由度を高めようと思い、行き先もカムの好きに決めてもらおうと思ったのです。
さて、どうなったのでしょう?
お散歩に行こう!どこに行きたい?
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自宅を出て3秒。
家の前をくるくる回りました。
公園かな?コンビニかな?ドラッグストアかな?カムの好きなところをいろいろ想像したので拍子抜け!
まさか自宅の前だとは!
でもカムは本当にご機嫌で、楽しそう。うん。それならいいかな。
お散歩に行こう!2回目の冒険は…まさかの行き先で!?
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1回目が自宅前だったのに、2回目はまさかの駅!?ミステリーツアー状態です。
カムは言葉を話すことができないため、この時、どこに行きたいのかがわかりませんでした。とりあえず隣駅までの切符を買い、改札を通りました。ところがカムはホームのポスターを鑑賞し、エスカレーターの上り下りを堪能。
電車には乗らずに満足して帰ってきました。
もっと近所だと思ったのに!?駅へのルートで焦った私
この2回目のお散歩、実はちょっとした発見があったのです。それは、駅に着くまでの道中のこと…
前回が家の前だったし、普段のお散歩も近くの公園やコンビニ、ドラッグストア、文房具屋さんなどの近所にお気に入りの場所があるカムのことだから、そんなに遠くには行かないだろうと思い込んでいた私。この時の私の持ち物は、ハンカチとちり紙、携帯とお金を少し、オムツの替えを一組。カムと一緒に走りやすいようにと、軽装で家を出たのです。
ところが、カムが向かっているのは駅へのルートでした。過去に何度か駅に連れて行ったことがあったので、「これは駅に向かっているかもしれない」と、気づきました。
もしかすると電車に乗るつもりかな?それなら障害者手帳と、カムの着替え、オムツの替えももっと必要だし、お金ももっとあった方がいい。
今日の装備では心配だな。だけど、カムの行きたいところへ行こうという趣旨のお散歩だし…どうしたものか。
駅までには大通りを渡らなきゃ。そうだ、カムに任せてみよう!
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駅に行くには大きな通りを渡らなければいけません。普段のお散歩では渡ることのない車の交通量が多い、大きな通りです。カムに任せたらどうなるかな…。きっとこの通りが渡れなくて駅に行くのを諦めるかもしれないとも思いました。
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さあ、大きな通りに行く手を阻まれました!
「車が多くて危なくて渡れないよ〜!どうしようか?」と、少し大げさに困って見せてみました。カムはちょっと考えて、キョロキョロ…。
そして、私を信号の所まで連れて行きました。この時点で私は、信号を渡ろうとしているカムに「すごいすごい!!」と内心大はしゃぎ。でも、「ここでどうすればいいの?」とあくまでしらばっくれてみました。
するとカムは私の手を信号の押しボタンへ持って行きました。「このボタンを押して」というように、私の指をボタンに押し当てました。(カムは押す動作に力を入れられないみたいで、まだボタンを押せません)
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ボタンを押したのを確認したカムは、満足気に何かを待っている様子でした。何かを…。
信号が青になりました。
でもカムはどのタイミングで渡ればいいのかわからないようで、車が止まる様子を見てキョロキョロしていました。さすがに青で渡るというところまでは分からなかったか。
信号を指差して、「青だよ。車止まったよ」と伝えたらカムはトコトコと歩き出しました。そして無事に駅に到着したのです。
冒険で分かった、カムの成長。もっともっと出かけようね…!
普段、私に連れられて歩いている時は完全にお任せコースのカム。信号も車も私の指示も見ていない様子でした。
ですが、まだ完璧ではないけど、私が思っていたよりは交通ルールを理解している部分もあるということがわかり、本当にびっくりしました。
自分がやりたいと思うことには積極的で、なんとか目標達成しようとするカム。このやる気をうまく活用して交通ルールをもう少し理解させることはできないだろうか。きっとできるはず!
次回のお散歩は完璧な装備で出かけてみよう。そして、カムの「やりたい」から、また新たな発見や学びがあるかも。希望の見えた楽しいお散歩でした。やっぱり冒険っていいな!