子育て情報『自閉スペクトラム症の人が「見ている世界」をVR体験!コミュニケーション障害に影響する特有の見え方とは』

自閉スペクトラム症の人が「見ている世界」をVR体験!コミュニケーション障害に影響する特有の見え方とは


VRで自閉スペクトラム症のある人の視覚を体験「ASD知覚体験ワークショップ」が開催

発達障害のひとつである、自閉スペクトラム症(ASD)。これまで、「コミュニケーションや対人関係の障害」などとその特徴が説明されることの多かった障害ですが、その背景に、自閉スペクトラム症のある人に特有の「世の中のとらえ方・感じ方」が影響しているかもしれないということは、今まであまり語られてきませんでした。

そうした、自閉スペクトラム症のある当事者の立場からコミュニケーションの困難さを解き明かし、より良い相互理解・発達障害支援につなげていこうとする学際融合研究プロジェクトがあります。

「CREST認知ミラーリング」プロジェクトと呼ばれるその研究プロジェクトでは、”コミュニケーション”というアウトプットの部分での困難さのみに注目するのではなく、自閉スペクトラム症のある人の”世の中のとらえ方・感じ方”というインプットの部分での特性について着目した研究を行い、当事者の知覚を疑似体験できる技術を開発しました。

そして、自閉スペクトラム症のある人たちが世の中をどのように見ているかをVR映像を通して疑似体験する「ASD知覚体験ワークショップ」を開催しています。この記事では、そのワークショップの様子をご紹介します。

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http://cognitive-mirroring.org/
CREST認知ミラーリング


自閉スペクトラム症の人たちが見ている世界を知ることの目的とは?

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「ASD知覚体験ワークショップ」では、VR機器を用いて、自閉スペクトラム症(ASD)のある人たちの「視覚」を体験したり、専門家による講義、当事者の体験談映像上映、参加者による座談会など、さまざまなプログラムを通して、自閉スペクトラム症当事者の見ている世界を知り、理解することができます。

自閉スペクトラム症がある人たちの中には、知覚過敏や知覚鈍麻といった「感じ方」の特異性がある人が多いと言われています。それが、自閉スペクトラム症のある人たちに特徴的な行動や、コミュニケーションの難しさの原因の一つになっていると考えられています。ワークショップでは、疑似体験を通して、特有の見え方となるメカニズムやASD当事者が生活の場面で実際に感じる困難さを理解し、参加者同士で感想や気づいたことを共有します。

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