子育て情報『不登校の息子の心を溶かしたのは、逃げても隠れても名前を呼び続けてくれた友達の存在』

2018年8月24日 16:25

不登校の息子の心を溶かしたのは、逃げても隠れても名前を呼び続けてくれた友達の存在


外出を嫌がっていた息子が変わった「ベランダ越しの会話」

不登校の息子の心を溶かしたのは、逃げても隠れても名前を呼び続けてくれた友達の存在の画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161007049

極力外出を避けるようにしても、どうしても顔を合わせてしまう子がいる。同じ団地に住む同い年のSくんである。就学前からのなじみである彼は、私も知った顔。素直で朗らか、そして心根の優しい男の子で、息子も彼を好いている。団地の前で遊んでいることも多く、ふと息子がベランダに出たときに姿を見つければ、大きな声で名前を呼んでくれるのだ。

最初のうちはバツ悪そうに姿を隠すなどしていたが、そのうち手を振り返すようになった。あるとき、夕方に用事を思い出して息子と外出したとき、学校帰りのSくんと遭遇した。

一瞬気まずそうにした息子だが、
「ハルくんはーぁ、いつーぅ、学校に来るんですかーぁ!?」
という、Sくんのふざけたような口調と変顔に、表情をほころばせた。

「Sくん、今学校の帰り?」
私が聞くと、
「うん、今日も楽しかったよ!」
と、笑って元気に答えてくれた。

「じゃあね。ハルくんバイバイ!元気なとき、また遊ぼうね!」
と手を振り、笑い、団地の方へと走り去るSくんの後ろ姿を、私たちは見送った。ふと隣を見ると、息子はうっすらではあるが、微笑んでいた。

それから息子は、Sくんが団地の前で遊び始める時間帯になると、ベランダに出てその姿を探すようになった。
「あ、ハルくんだ!おーい、ハルくーん!」
そう呼ばれると、息子は
「呼ばれた!ちょっと行ってくる!」
と部屋を飛び出すのだ。

そのうち自分の方から
「おーい、Sくーん!今から行くよー!」
と声をかけ始め、ベランダに息子がいなくても、
「ハルくーん!今家にいるのー!?」
と、Sくんが誘ってくれるようにもなった。とにかく、Sくんと息子がベランダ越しに呼び合い、団地の前や近所の公園で遊び始めることが、週何度かの習慣になってきた。


少し前までは私と一緒でなければどこにも行きたがらなかった息子が、Sくんがいれば自分1人で外出するし、近所であるとはいえ、私の姿が見えない公園まで足を運べるようになった。そして次第に、息子の行動に変化が表れ始めた。


遊びの誘いをクラスメイトに断られた息子がそのあとに取った、驚きの行動とは?

公園で遊んでいたとある日曜日、同級生らしき男の子のグループがやってきた。しばらくその様子を眺めていた息子だったが、
「混ぜてもらえるか聞いてくる!」

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