子育て情報『不登校の息子の心を溶かしたのは、逃げても隠れても名前を呼び続けてくれた友達の存在』

2018年8月24日 16:25

不登校の息子の心を溶かしたのは、逃げても隠れても名前を呼び続けてくれた友達の存在

と、彼らの元へと駆けていった。何か二言三言やり取りしたあと、走り出した彼らと、取り残されるように立ちすくむ息子の姿。深呼吸するようにゆっくりと肩を上下させたあと、私の方に戻ってきた。

「どうしたの?」
「学校に来ないのに、どうしてこんなところで遊んでるの?だって…なんて返していいのか分からなかった」
同級生たちが疑問を持つのは仕方ないし、息子が咄嗟に返せないのも無理はない。寂しそうにうなだれる息子に、私はどんな言葉をかけていいのかわからなかった。

こんなことがあったら、友達であっても声をかけるのが怖くなるかもしれない。私だったら、きっとそうなる。しかし、息子はそんなタマじゃなかった。
同じ年頃の児童さんたちを見つけると、果敢にアプローチをするようになったのだ。
「全然気づいてもらえなかった」「完全にシカト!」「ちょっとだけしゃべってきたよ。みんなこれから習い事なんだって」
向こうのリアクションは、その時々、人それぞれで違うけれど、いずれにしても息子は朗らかに報告してくれる。

「ところであの子たち、知ってる子?」
と、あるとき私が聞くと、
「いや、知らん!」
と息子が元気に返してきたので、思わず口をあんぐりさせてしまった。
「いやほら、知らない子の方がさ、新しく仲良くなれるって場合もあるからね」

そう、息子は大きな公園や娯楽施設へ出かけると、そこで初めて会った子に声をかけ、一緒に遊び始めるような人間だ。知らない子の輪に飛び込んで行くのは大得意だし、1人で遊ぶのも大好きだから、断られるのも怖くない。

「この前公園で断られたのは、知ってる子だし残念だったけど、あれも仕方ないと思うんだよ。知らない子だったら、なおさら仕方ないし。
でも、仲良くなれたらラッキーじゃん?」

すごい。「本当に私の子か?」と驚嘆する社交性だ。感心すると共に、一時は身内以外の誰にも会いたがらなかったことを考えると、随分と回復したものだと私はしみじみ嬉しくなった。


受け入れてくれる人もいると知った息子、「またみんなに会いたい!」

不登校の息子の心を溶かしたのは、逃げても隠れても名前を呼び続けてくれた友達の存在の画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132009351

つい先日、息子と一緒に近所の公園横を通りかかったときのこと。その日は短縮授業だったのか、普段より早い時間から、子どもたちの姿で公園は賑わっていた。

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