【発達障害 子育て】「できない」不安ばかりだった育児、いちばん成長を感じた涙の運動会のこと
マイペースな広汎性発達障害の娘、幼稚園の運動会で毎年親はドキドキ…
幼稚園入園時、言葉がほとんど出なかった娘。
年少さんのときは、先生の指示もほとんど聞き取れず、補助の先生に手を引かれながらの運動会でした。感想を聞いても、会話にならず、運動会というのをわかっているのか?というような状態でした。
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年中さんになると運動会というものをしっかり理解した様子の娘。1年前とはうって変わってやる気満々。整列、行進、競技などは、笛の合図にきちんと反応し、想像していたより頼もしい姿を見ることができました。
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しかし、たびたびマイワールドに入ってしまう状態で、先生の声掛けはまだまだ必要でした。
年長さんの運動会では組体操に挑戦するのに、大丈夫なの⁉︎
そして、幼稚園最後の運動会。
娘の幼稚園では、年長さんが運動会で必ず『組体操』をすることになっていました。この組体操…娘が年少さんのときに初めて見た私は、難易度に驚きました。
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「これを…2年後に…あーさんが…」と想像してみたものの…「指示に従えず、みんなの足を引っ張ったりするのではないか」という考えばかりが浮かび、できるわけがないと思いました。
それから2年…ついに娘が、組体操に挑む日がやってきました。
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事前に先生から「あーさんの横には、補助が付きます」と言われていたので、少し安心していたのですが、実際出番になり、娘を見ると、補助の先生がいませんでした。一人で笛の指示だけで動けるの!?と動揺していた私をよそに、演技は始まりました。
不安的中、泣き出した娘にハラハラ
私は、ハラハラしながら見守りました。
娘は笛の合図だけで、移動、技をこなし、隊形移動も迷いなく動いていました。
途中、集団技のときに、前の子が倒れこんで来て、娘にぶつかりました。
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泣き出した娘を見て、私は娘が演技をやめてしまうと思いました。
しかし、娘は顔をしかめ、涙を流しながらも、自分でその涙をぬぐい、立ち上がって演技を続けました。
気がつくと…私は、泣いていました。
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私の頭には、年少さんの頃の娘の姿が浮かんでいました。指示が聞き取れず、フワフワしていた娘。あの頃の娘は、目の前にはもういません。他の競技でも娘は、一人で動いていました。
少し離れたところから見た娘は、とても大きくたくましく見えました。
演技終了後、先生に話を聞くと、「練習のときは補助が付いていたのですが、補助が全然必要なく、しっかりしていたので、本番は補助なしにしました!」と言われ、先生からも信用してもらえたことに、さらに成長を感じました。
「娘には無理」と思う日もあったけど
年少さんの頃、できるわけがないと思った『組体操』でしたが、2年後、娘は、突然のアクシデントあっても、肩を震わせながら…涙を流しながら…演技を最後までやり切りました。
それまでで私が一番、娘の成長を感じた瞬間でした。
痛かっただろうに、やめたかっただろうに…それでも演技を続けた娘の姿を見て、胸が熱くなりました。娘の成長が嬉しくて、涙が出ました。
運動会のことに限らず、幼稚園でのことや、家でのこと…いつになったら会話ができるんだろう…と今までいろんな心配ごとで頭を抱え、「できるわけがない」と思ったこともたくさんありました。しかし、娘は「できるようになった姿」を何度も何度も私に見せてくれました。
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「できないの壁」にぶつかったとき、心を軽くしてくれる合言葉
今現在も、娘には難しい…できない…ということ、たくさんあります。
何度繰り返してもできずに、気持ちが沈んでしまったとき、私はあの日、成長を実感し、嬉しくて泣いた日を思い出すようにしています。
そして、「できるわけがない…」と思ってしまったとき、"今は"とつけ足します。"今すぐ"を期待するのをやめ、今は難しいけど、2年後は?3年後は?と、考えることで、焦りをなくすように心がけています。
「今やっていることは、数年後にきっと生きる」。
それが、娘の子育てと療育の中で、私が学んだことです。
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