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不登校の娘は、わが家のエアコン奉行!感覚過敏を逆手に「ベストな部屋」づくり

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節電とは無縁の生活


冬や夏といえば光熱費がかかるシーズン、頑張って節電に取り組んでおられるご家庭も多いのではないでしょうか?わが家は、娘が学校へ行かず引きこもるようになってから、節電という言葉とは無縁な地球にやさしくない生活をしています。マンションに1台しかないエアコンはよほど快適なシーズン以外は24時間稼働しっぱなし。電力自由化までは、真夏や真冬には2万を超える電気代を払っていました。

引きこもりと空調の問題

不登校の娘は、わが家のエアコン奉行!感覚過敏を逆手に「ベストな部屋」づくり

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161006531

不登校や引きこもりに関する講演で聞く話ですが、当事者である子どもたちは親が思っている以上に、引きこもっている自分の存在を否定し親に申し訳ないと感じているのではないかと思います。

そんな子どもたちにとって大切なのは「あなたはここにいていいんだよ」と態度で示してあげること。空調もその一つで「寒かったらエアコンをつけてね」と一言かけるだけで子どもの気持ちも変わります。「自分のせいで電気代がかかって申し訳ない」って思っていますので…。

娘も最初は「クーラーつけてもいい?」と毎日遠慮がちに聞いてきていました。


感覚過敏で洋服での調整が難しい


娘は感覚過敏が強く、それは小学校3年生のときに完全に学校に行けなくなってから一気にひどくなりました。

肌の感覚が鋭くなり、今まで身につけることができた靴下や靴、長袖・長ズボンをまったく受けつけないようになりました。室内では一年中、ヨレヨレになったTシャツとパイル地の短パンしか身につけません。

それでいて、ちょっと寒かったり暑かったりしたらエアコンをつけたがるし、湿度にも敏感になって加湿器を出して欲しいと言うし、正直に言うと腹が立つこともありました。その頃はまだ、娘に発達障害があるとはゆめにも思っていなかったからです。

親からしてみれば、「まだそれほど暖かくもないのに、そんな恰好をしていたら寒いに決まっているじゃないか。暖房をつけるくらいなら上に何か着てほしい」と言いたいところですが、発達障害と診断され、娘には感覚過敏という特性もあることを理解してからはイライラすることもなくなりました。

娘はわが家のエアコン奉行


現在、わが家の空調は娘に合わせて完璧になるよう、「娘が」管理しています。
基本的にシーズン中は24時間稼働、マメな調整も欠かしません。エアコンが止まるのは外気が20℃前後、湿度40~55%程度になる快適なシーズンだけです。

ちなみに湿度にも敏感で「空気が乾いているから加湿器をつけるね」と素早く調整します。

去年の真夏にエアコンが故障したのですが、そのときはすぐに実家に避難したにもかかわらず、環境が変わったのがストレスになったのか体調を崩して病院行きに…。

加湿器も故障したので、エアコンと一緒に、できるだけ電気代が安くつき、自分で設定がカスタマイズできるものを選んで購入しました。

加湿器の説明書を熟読した娘は、月に一度のフィルターのクエン酸洗浄もやってくれるように。本当に働き者のエアコン奉行です!

意外な人たちにも喜ばれた

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うちにはヘルパーさんが週3回来てくれているのですが、いつも部屋に入ったとたん喜びます。「ヨーコさんの家は一年中快適やわ~」って。
お年寄りの家は夏場は暑いし、冬場は使ってない部屋は寒いしで大変なんですって。

しかも、普段ヘルパーさんが来ているときは、加湿器が置いてある寝室のふすまを閉めて閉じこもっている娘も、ヘルパーさんが風邪をひいて咳をしていると、ふすまを開け放して湿度を調整してくれます。自分が喘息で苦しんだ経験があるから優しいんですよね。

意外な人にも喜んでもらえて何よりです。

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