子育て情報『「学びやすい道具」を学校で使えていますか?アンケートから見えた、学びのツールの合理的配慮の現状』

2019年10月8日 07:00

「学びやすい道具」を学校で使えていますか?アンケートから見えた、学びのツールの合理的配慮の現状

と定義されたもの、とされています。

そして、合理的配慮の提供として考えられる事項に「(ア)教員、支援員等の確保(イ)施設・設備の整備(ウ)個別の教育支援計画や個別の指導計画に対応した柔軟な教育課程の編成や教材等の配慮」と挙げられています。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1297380.htm
参考:合理的配慮 | 文部科学省

今回私たち青い鳥が注目した、発達障害の子どもにも使いやすいシリコンキーのような補助具つきリコーダーの持ち込みは「(イ)施設・設備の整備」に当たると考えられ、個人で購入して使用する分には十分に合理的配慮の範疇に収まるものと考えています。しかし現実には難しいというのは、いったいどういうことなのでしょう。

さらに聞き取りを進める中で上がったのが、「子どもの障害特性に応じてそれぞれにとって使いやすい道具を学校で使うのはリコーダーに限らず難しい」という声でした。

例えば発語の少ない子どもが使う個人用の絵カードブック、手の力が弱い子どもが使いやすい軸の太いシャープペンシル、大きな音が苦手な子どもの音を防ぐためのイヤーマフ、文字を書くことに強い困難さがある子どもが使うためのタブレットやパソコンなど。これらを個人で購入したものであっても学校内で使用することを認めてもらえず、何度も交渉を重ねて持ち込むことが許可されたという話がたくさん出てきました。こういったものを使うことができない理由として多かったのが、次のようなものです。


・ほかの子どもは使っていないから
・使っていない子どもに「ずるい」と言われる
・ほかの子どもも使いたがったらどうするのか

つまり「みんなと違う」ということが理由で、自分に使いやすい道具・自分に必要な道具を学校で使うことができないのです。さらに「頑張ればみんなと同じようにできるはず」とされ、発達障害の子どもたちにとっては大変困難なことに対して努力を強いられている実態が見えてきました。合理的配慮の例え話でよく言われるのがメガネの話です。目が悪い人の多くはメガネやコンタクトレンズを使用しています。目が悪い人に「みんなメガネをかけてはいないのでかけないで下さい。一生懸命見ていれば見えるようになります」とは言いません。当たり前にメガネをかけて生活しています。

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