【発達凸凹長男の中学受験】こだわりや集中力不足、どう乗り越える?療育の先生と勉強で目を輝かせた様子に――息子の学びにまず必要だったこととは【第3話】
発達障害長男の中学受験
わが家の発達凸凹の長男は、4月から大学附属の私立中学校に通うことになりました。初めての経験でまさにドタバタな1年間でした。そもそもなぜわが家が長男の私立進学を考えるようになったのか、受験勉強にはどのように取り組んだのかを連載シリーズでご紹介します。今回は第3話です!
塾での学習はゆっくり。本人に合ってはいるけど…
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長男が通っていた個別指導の塾は、週3コマで1コマ(科目)あたり80分。マイペースな長男に合ったペースで学習できましたし、塾の先生方には長男のモチベーションがあがらない時でも根気よく接していただけました。そのお陰で長男は一度も「塾に行きたくない」とは言いませんでした。
ただ、本番まで時間が少ないのと、日によって注意散漫だったり時間の概念があまりない長男に対して「出題傾向に合わせた対策」や「苦手に特化した対策」までお願いすることは難しそうでした。
模擬試験で判明した長男の「こだわり」
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テストの感覚を肌で感じてもらうために模擬試験は毎月受けていました。
結果はビックリするほど下の方。始めたのが遅かったので当たり前のことなのですが、それにしても本来解けるはずの問題の解答欄が真っ白でした。
長男は、先頭から順番に解いていくというこだわりがありました。小学校のテストでは気づけなかったこだわりでした。私が「まず、はじめにテストの内容を見て、解けそうな問題から解くといいよ」と説明しても、本人は「それだとスッキリしない」と、納得しませんでした。本人をどうやったら納得させることができるのかと私は悩んでいました。
長男はまったく気にしていない様子…。
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そんな中、療育センターで言語の指導を受ける機会をいただけました。
これが長男や私にとってありがたい経験になりました。
療育センターでの言語の指導
11月に療育センターで言語での初めての指導があり、言語聴覚士さんに、こだわりや課題について相談しました。
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今まで経験のあるWISC-IVではない簡単なチェックをしてくださいました。
「ものづくり」が好きだという情報を伝えたからなのかは分かりませんが、一番最初にRey-Osterriethという視覚認知で利用される複雑図形が出ました。この図形は、長男にとって得意な分野で、また、「早く次の問題を終わらせて図形を描きたい」と言わんばかりに、目を輝かせ問題を解き続けました。
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「(長男に対して)聞いてもらいたい話の前に注目してもらう」ことや「勉強する内容の順番を考える」、「楽しんで学習してもらう」ことは低学年の頃から意識していたことですが、先が見えづらい初めての経験に、私自身焦る気持ちが先行して、意識することを忘れてしまっていたのでした。
子どもが成長しても、「初心忘れるべからず」です。
指導のお陰で本人が納得し、テストの点数を伸ばす経験に結びつきました。
試験本番まで4回指導していただきましたが、この言語聴覚士さんに会う度に長男はやる気と自信をどんどんつけていきました。また、この療育がきっかけとなり、中学受験の勉強でも、苦手な科目の勉強にも取り組む姿勢が変わっていきました。
私自身も振り返る機会をいただけたことで、気持ちに余裕ができました。
次回は、家庭での勉強方法や環境の支援をどの様にしていたのかお話をしたいと思います。