2020年5月21日 07:54
眩しい!疲れる!便利なオンライン授業・会議も、視覚過敏・聴覚過敏の人にはつらい――「思いやり画像」で、やさしい社会のきっかけづくりを
僕の場合は、感覚過敏研究所を運営していることを知っている人が多い中で打ち合わせやイベントに出ていますので、受け止めてくれる環境にいるのは間違いありませんが、感覚過敏について知っていただけるのはとても嬉しいです。
そして、会議中、「疲れたら遠慮なく休んでね」と声をかけてくださる人もいます。また、これまでもオンライン会議は利用していましたが、感覚過敏を公言し、この背景を作ったことで、会議を設定するまえに、「感覚過敏があって長い時間の会議は厳しいので30分でお願いできますか?」と先回りして言えるようになりました。これまでは、僕の立場でそんなことを言うのは失礼だと思い、辛くても我慢して参加していました。
今は事前に話しているので、みなさん30分くらいで会議を終わらせようと配慮してくださるので、疲労が少なく、また会議を効率的にできるようになったという効果があります。
誰もが僕のように「感覚過敏があります」と公言できるわけではないと思いますし、感覚過敏用の背景を使うこともできない人もいると思います。
誰もがわがままではなく、自分の辛さや苦手を言えるようになって、その対策方法をみんなで考えたり、受け止められる社会になって欲しいと思っています。
そのためには、まずは言える人から発信することだと思っています。
そして、感覚過敏の人に優しさを伝える背景画像も作りました。
Upload By 加藤路瑛
Upload By 加藤路瑛
まずはみんなで、思いやり画像を使っていただき、感覚過敏の人がオンライン会議や授業での困りごとを伝えやすい社会になって欲しいと思っています。
最終的な目標は、このような背景画像や感覚過敏マークがなくても、みんなが困っていることや病気や障害を受け止めて、「そういうこともあるよね」と認め合える社会になることです。背景画像に使用している聴覚過敏のマークや視覚過敏のマークは僕が所長をしている「感覚過敏研究所」で作成しました。聴覚や視覚だけでなく、嗅覚過敏、味覚過敏、触覚過敏のマークもあります。
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感覚過敏マークの詳細については、以下の記事をご覧ください。
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