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重度自閉症の小6長男、赤ちゃんの泣き声でパニック…!でも、初めて口にした「あること」に大きな成長を感じて

LITALICO発達ナビ

長男が苦手な「声」


家族でテレビを見ていたときのこと。ドラマの一場面だったかと思うのですが、赤ちゃんがワーッと泣くシーンがありました。

「あっ、しまった...」とっさに思いました。

あわててチャンネルを変えようとしたのですが、後の祭り。
そのシーンを見た長男は「ワーッ!」と赤ちゃん同様に泣き始めたのです。

重度自閉症の小6長男、赤ちゃんの泣き声でパニック…!でも、初めて口にした「あること」に大きな成長を感じて

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みなさん不思議に思われますよね。実は長男は赤ちゃんの声が大の苦手なんです。

部屋の中であれ、街中であれ、電車、病院の中であれ、赤ちゃんが泣いていると一緒に泣いてしまうのです。

当の赤ちゃんがびっくりして泣き止むほどの音量で。

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こうなると厄介なことになるのです。

何度言っても泣き止まない。ため息つきつつ、理由を聞いてみたら


「赤ちゃん、もう泣いてないよ」「もう大丈夫だよ」
背中をさすってあげても長男は泣くばかり。正直、私もなんでそんなことで...とイライラしてきます。

はあっとため息をつきながら、なんとなく聞きました。
「ねえ、何でシュウが泣くの?」

すると長男は泣きながら「かなしいから」とつぶやいたのです。

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まさかの答え。会話が成立している!


びっくりしました。

おお、長男が自分の感情を言葉で表現することができている!
しかも「何で泣くの?」→「悲しいから」(それはそうかもしれないけれど)
会話が成立しているではないか!大げさかもしれませんが、感動してしまいました。


「よく気持ちを話してくれたね。えらかったね」そう声をかけ、
頭をなでると長男はちょっぴり嬉しそうにしていました。

諦めないで聞いてみることも大事。心はちゃんと成長している


「あれは何?」→「飛行機」、「服着替えようね」→「イヤ!」という簡単な会話のキャッチボールは今までもできていました。

けれど名詞でないもの、例えば「寂しい」「嬉しい」といった形容詞を使うのは、重度自閉症である長男にとって、とても難しいことなのだと以前に発達専門の先生からは言われていたのです。

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そのため、長男の口から出た「かなしい」という言葉がとても嬉しかったのです。

心の中にある感情を頭で整理して言葉にするということは難しいことだと思います。
特にパニックを起こして泣いているとき、本人の頭の中は嵐が吹き荒れていることでしょう。

けれど、どうせ無駄だと思わずに心の声に耳を傾けてあげると、ちゃんと応えてくれることもあるのだと知りました。

なかなか目に見えにくいけれど、少しずつ成長しているんだなと思ったできごとでした。

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