子育て情報『「恋愛ってなに?」大人のASD・宇樹の紆余曲折な恋愛遍歴から――安定した親密な関係を築くために必要なこと』

2020年7月29日 07:00

「恋愛ってなに?」大人のASD・宇樹の紆余曲折な恋愛遍歴から――安定した親密な関係を築くために必要なこと

夫と出会うまでの困難や、夫との離婚危機と必死の挽回の経緯については拙著に詳しく書いています。

以下、私のような発達障害の女の子がいたとして、以前の私のようには苦しまずに、誰かと安定した親密な関係性を築くとしたらどうしたらよいかを考えてみました。

私が恋愛について長いこと苦しんでいたことの背景には、冒頭に書いたような「恋愛市場的な価値観」と自分の実像との間のギャップがあります。もしかすると、最初にここからほどいていくと悩みが楽になっていきやすいかもしれません。

まずは、一般的な「惚れたはれた」とか、恋愛ノウハウの目線から考えるのをやめてみる。そこで意識的にもう一段掘って、「発達障害の特性を持つ者としてどういう原因からこうなるのか・こう感じるのか」などを考えるのがよいのではと思います。

現在の日本では、女性は何かと年長者や男性から利用されたり被害を受けたりしがちです。本当は利用したり加害したりしようとするほうが100%悪いです。
こちらが自衛しなければいけないのはおかしいのですが、残念ながら自衛する手段を知っておいたほうが安全に過ごせるのは事実です。

年長の人には、暗黙のルールを知らない当事者をバカにせず、彼女らが被害に遭っても決して責めることをしないで、淡々と知識として、世の中がどうなっているのかを教えてあげてほしいと思います。

若者や女性を利用しようとする人がしがちな言動について、思いつくかぎり教えてあげるのもよいかもしれません。たとえばSNSで「泊まらせてあげる」とか言う人は危険だとか。

まさにこうしたテーマを扱った本もあります。一緒にこうした本を読んでみるのもいいと思います。

いま振り返って思うのは、「人にとって、所属するコミュニティは多様であるほどいい」ということです。趣味ベース、勉強ベース、困りごとベース、地縁ベースなど、さまざまな切り口で、いろいろなコミュニティに属することを意識していくとよいのではないでしょうか。


人にはいろいろな「顔」がありますが、属するコミュニティが多様であるほど、多様な自分の「顔」を見いだせると思います。コミュニティによっては、ほかでは絶対に出せないような「顔」を出していけて、それが自分の救いになることもあります。

ちなみに、私の場合はこの救いとなったコミュニティが10年ほど前のTwitterです。私は当時のTwitterに人生の悩みを赤裸々に綴っていくうち、現在の夫も含めたさまざまなつながりに恵まれていきました。

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