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「やりたい」と「できる」のギャップで癇癪に!ゲーム、料理、工作も…今、趣味を楽しむASDコウとの親子二人三脚の道のり

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色々な趣味をキラキラと楽しむコウの影に佇む人は…?

「やりたい」と「できる」のギャップで癇癪に!ゲーム、料理、工作も…今、趣味を楽しむASDコウとの親子二人三脚の道のり

Upload By 丸山さとこ

ゲームや将棋や折り紙に始まり、イラストに工作、プログラミングや手芸など…と多趣味なコウですが、現在のように趣味を楽しめるようになるまでには長い道のりがありました。

今回は、好奇心旺盛で物作りが大好きな一方「不器用さ」や「集中力のムラ」や「心の折れやすさ」のあったコウが、「楽しい!」に気付けるようになるまでを振り返ってみたいと思います。

“単調な遊び”が楽しかった小学校低学年を過ぎると…?


保育園入園前までは“物を並べること”と“回転する物を見ること”が好きだったコウは、保育園から小学校低学年まではお絵描きと工作とブロック、そして乗り物のオモチャが好きでした。

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周囲に比べると遊び方が幼く、鉄道レールを組んで遊ぶ時も立体交差や切り替えレールなどの複雑な要素は使わずに、ただ長く単調なコースを作って遊んでいました。

中学年になってからはゲームと将棋とイラスト作成と工作を楽しんでいたコウでしたが、少しずつ「求める(刺激の)レベル」と「実際に自分ができることのレベル」が合わなくなってきました。

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折りたい折り紙が難しくてできない。やりたいゲームが途中から進めない。自分の絵を『下手だな~』と感じてやる気がしない。


そんなこんなで、コウは次第に趣味に対する興味を失い「つまらない、何もすることがない」と迷走するようになってきました。「何か楽しいことしたーい」と言いながら惰性でゲームと動画視聴を繰り返す状況が続いていたため、親が関わることで「楽しい」を促すことにしました。

楽しいに気付くためには根気が必要!?


一度集中し始めれば根気よく取り組むことができるコウですが、「上手くいかない」が続くと癇癪を起こしたりパニックになったりしやすい子でもあります。

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『今は“できない”ことも、できない状態のまま試行錯誤しつつ経験を積み重ねていくことで“できる”になっていく』ということ自体はコウも理屈としては理解しています。

ですが、ボンヤリとした「できる」に対する見通しよりも「できていない」というリアリティのある今に流されやすく、「できないー!」「やってるけど全然ムリ!」と泣き出してしまいます。

これは趣味や遊びに限らず、鉄棒・縄跳び・自転車・九九などの「新しいことを覚える(身に付ける)」状況で毎回起きていることなので、親の方も泣き崩れるコウのことを“お馴染みの途中過程の1つ”と捉えて、「最初は大体こんなものだよ、大丈夫だよ」となだめ励ますようになりました。

コウが努力や練習でつまずいていたとしても、それらを代わりにやってあげることはできません。私が自転車に乗ってもコウが乗れるようになるわけではありません。


折り紙でつまずいた工程を折ってあげれば「その折り紙」は完成しますが、「それが折れる自分」にはなれないので、コウは「これは僕には折れないんだ…」としょんぼりしてしまいます。

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このように「もうダメだ!僕にはできないんだ…」と絶望までの距離が短い(そして沈み方が深い)コウですが、泣いたり絶望したりしながら頑張る努力家でもあります。そんな彼が少しでも希望を持って取り組めるように、私も一緒に二重飛びの練習をしたり、折り紙をしたりするようにしています。

「ここをこうするとできるよ」と実際に見せながらアドバイスしたり「あー、分かる。ここ難しいよね」と共感したりしながら一緒に試行錯誤し努力を重ねていくことで、コウも「何とか前向きに取り組むことができた」そうです。

“乗り越えられる自信”は、ゆっくり少しずつ


すぐに「もうダメだ…!」となってしまうコウも、今では「少しだけ持ちこたえられるようになった」と言います。

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「1人だと心が折れた時にそのまま倒れてしまうところを、お母さんが支える柱になってくれていた。今は、その柱が『過去の経験』になってきたなと思う」と振り返る彼に、“過去の経験”の柱は、どういうものでできているの?と聞いてみると、
「『前にもこうやって絶望してたけど頑張ったら大丈夫だったし、できなくってもどうにかなるわけじゃない』ってことが分かってきた」

と笑って答えてくれました。
「一回泣いて『もうダメだー!』ってなってから、『ハァ、やるか』ってなる(笑)」とのことで、彼なりに“見通しが立たず絶望しやすい自分”との付き合い方を構築していっているのだなーと感心しました。

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“いちいち泣かずに頑張る”のも成長なら、“泣きながら『ハァ、やるか』と言って頑張る”のも成長なのだとコウに教えられているなと思います。

私もコウと同じように趣味のゲームや編み物で心が折れることがあります。そんな時は彼を見習って、一しきり落ち込んだ後は涙を拭いて「ハァ、やるか」で頑張りたいと思います!

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