「シュウが自閉症じゃなかったらと思わない?」双子の次男への問い。その返答に思わず心打たれ...
会話が難しい長男に対する次男の関わり方
双子の次男は読書が大好きで、歴史や生物、法律の本など読みあさっています。
一方、自閉症の長男はひらがなを全部読むことができません。また、発語も単語がぽつぽつと出るくらいでなかなか会話にはなりません。
そのため二人で仲良くおしゃべりしたり、 一緒に本を読んで共感したり、会話を交わしたりすることはとても難しいです。にも関わらず、次男は長男が大好きで部屋の中で追いかけっこをしたり、手押し相撲をしたりと、何かと長男に働きかけ遊ぼうとしています。
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小学6年生の現在も、次男はせっせと長男をくすぐっては関心をひこうと努力しています。
特別支援学校のママ達と話すと、やはりきょうだいとの関わりに頭を悩ませていて...
我が家がそんな感じなので、そういうものだと思っていた私。しかし、長男の通う特別支援学校のママたちと話しているときに、とても驚きました。
なぜなら、だんだんと定型発達の子と障害のあるきょうだいとの関係が、うまくいかなくなっているという話が多かったからです。奇声をあげて感情をコントロールできない障害のあるきょうだい児に対して、定型発達のきょうだいが疎ましそうにしていたり、腹をたてて怒鳴ったりといったことが増えているとのこと。
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それは実際に私も長男を見ていて、ありそうなことだなと思います。我が家も今は仲良しですが、いつかは次男が長男の存在を疎ましく思うときがくるかもしれません。
「シュウが自閉症じゃなければいいのにって思わない?」そう聞いてみると意外な答えが…
けれどいま、我が家ではそんな様子はありません。私は、「次男は長男のことをどう思っているのだろう?」と疑問に思い、ストレートに次男に聞いてみました。
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「自閉症じゃなければ一緒の学校に通えたし、話もできたのにと思ったりはしないの?」
すると次男はしばらく考えて「僕、自閉症について調べたんだよね」との答えが返ってきました。「脳機能の先天的な障害って書いてあったよ。
それはシュウのせいじゃないんだから仕方ないでしょ。生物には解明できてないことがたくさんあるんだよ」
ああ、まあそうだけどね…。
「それにさ、シュウかわいいじゃん。もし、シュウが自閉症じゃなかったとしたらどうだったかな。例えば僕は体育があんま得意じゃないけどさ、お前足おっそ!とか罵ってくる嫌なやつだった可能性もあるよ?」
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そうかもしれないけど。ポジティブ思考だなあ、と思う私。
そして次男は最後にこう言いました。
双子でよかったと思うよ、次男のその言葉に涙が出て...
「それに僕とシュウは双子だから。
僕が自閉症だった可能性もあるでしょ?」
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その言葉が胸にぐさりと刺さりました。
小学校低学年のころ、お兄ちゃんは自閉症なんだと次男に教えたことがありました。けれどあれから数年経って、次男は私が知らないうちに自閉症について自分なりに調べていたのです。さらに双子であるがゆえ、長男と自分が反対の立場だった可能性まで考えてより広い心で兄を受容していたのです。そのことに気づき、私は涙がこぼれそうになりました。
先のことはわからないけれど。
いま、次男が長男に抱いているその気持ちをずっと持ち続けてくれることを願うばかりです。