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ダウン症に合併症まで、衝撃の告知に涙。「差別してほしくない」でも「障害が軽かったら」と願う自分の矛盾と息子が教えてくれたこと

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ダウン症という障害があるという告知を受けただけでも衝撃だったのに…


こんにちは。6歳のダウン症のある男の子、きいちゃんを絶賛子育て中の星きのこです。

きいちゃんは現在保育園の年長さんで、もうすぐ小学校一年生になります。いやー早いです!!きいちゃんを出産したばかりのころは6歳のきいちゃんを思い浮かべることなんてできませんでした。何しろあのころの私は産後1週間できいちゃんに「ダウン症の疑いがある」と告知を受け、その障害をすぐに受け入れることができなくていっぱいいっぱいだったのですから。

わが子にダウン症という障害があるという告知を受けただけでも衝撃だったのに、さらに衝撃だったのは、次々と聞かされる「合併症」の数でした…。特に心臓疾患の合併症があるダウン症の子どもの割合は高いと言われています。
きいちゃんも例外ではなく、「心臓に8ミリの穴が空いている」と言われたときは、もうつらすぎて涙があふれて止まりませんでした。


https://msdmnls.co/3g4BHhU
参考:MSDマニュアルプロフェッショナル版 ダウン症候群(21トリソミー)

ダウン症に合併症まで、衝撃の告知に涙。「差別してほしくない」でも「障害が軽かったら」と願う自分の矛盾と息子が教えてくれたこと

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結局きいちゃんは、心房中隔欠損症、甲状腺機能低下症、動脈開存症というたくさんの合併症がありました。

ひとくちに「ダウン症」といっても、その障害の程度はさまざまで、合併症がない場合もあれば、たくさんの合併症がある場合もあります。知的障害に関しても、軽度から重度まで本当にいろいろで、身体能力もさまざまです。最近はダウン症のある方も大学に行ったり、一般企業に勤めたり、才能を生かして活躍する人もたくさんいます。

ダウン症に合併症まで、衝撃の告知に涙。「差別してほしくない」でも「障害が軽かったら」と願う自分の矛盾と息子が教えてくれたこと

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ついついほかの子と比べてしまう


染色体異常のある赤ちゃんは、流産になってしまい生まれてこられない場合が多いと言われています。ダウン症の場合も、流産になってしまう可能性が高いそうです。

その中でも頑張って生まれてきてくれたわが子…。子どももお母さんも誇っていいことだと私は思っています!

…と、そんな話をしたあとに恐縮なのですが、この「合併症や障害の程度に幅がある」ために多くのダウン症のある子どもの親が陥りがちなことの一つに、ほかのダウン症のある子と比べてしまうということがあるのではないかと思います。
「わが子の知的障害の程度は?」
「わが子の発達はダウン症のある子どもの平均とくらべてどうなの?」
などです。

え?私??
ええ、そりゃもう昔はガッツリ比べてしまっていました…。

でも、これ、当たり前のことじゃないかと思うのです。わが子の障害が少しでも軽くあってほしいと願うのが親心ではないかと思うのです。

でも、ずーっと、ほかのお子さんとわが子を比べてばかりだなんてつらいですよね…?私はつらかったし、そんな自分が嫌でした。

周りの人には「ダウン症のあるわが子を差別してほしくない」と思う一方、わが子に対しては重くあってほしくないことを望む自分。それって自分が「障害があること」に対して差別していることなんじゃないかと気づいたときには愕然とし、深く反省しました。

ダウン症に合併症まで、衝撃の告知に涙。「差別してほしくない」でも「障害が軽かったら」と願う自分の矛盾と息子が教えてくれたこと

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きいちゃんに教えてもらったこと


現在、私はきいちゃんをほかの子と比べることなく楽しく子育てできています。
(たまに比べてしまうときはありますが…笑)
それはどうしてか?

何故ならきいちゃんの成長と共に年々きいちゃんの個性が出てきて、きいちゃんはきいちゃん!と思えるようになってきたからです。
そして、どんなきいちゃんも愛しく思えるようになった自分がいます。

ダウン症に合併症まで、衝撃の告知に涙。「差別してほしくない」でも「障害が軽かったら」と願う自分の矛盾と息子が教えてくれたこと

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きいちゃんに限らず、障害があっても、感情表現がとっても豊かで楽しい子が多いんですよ!(笑)

本当に、この6年間できいちゃんに成長させてもらってるな…と思います。障害があろうとなかろうと、命や心はみーんなみんな一緒なんだなあとしみじみきいちゃんを子育てしながら思うのです。

これもきいちゃんから教えてもらった「大切なこと」の一つです。

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執筆/星きのこ

(監修:鈴木先生より)
障害がある子どもの心身に治療が必要な場合は主治医が対応していきますので、ぜひお母さんは子育てを楽しんで、たくさん遊んであげてください。きいちゃんから教わったように、「命や心はみんな平等」に授かっているのです。ダウン症のあるお子さんに限らず、どんなお子さんもさまざまな困難や問題があるでしょう。
きいちゃんには感情表現が豊かで楽しい一面があるので、その個性豊かないいところを大切にして育ててあげればいいのではないでしょうか。親もまた、子どもに育てられています。私のような小児科医でもいまだにお子さんから教わることが多いのです。

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