場面緘黙の小2次女、相談先はどこ?スクールカウンセラーに「支援センターは対象外」と言われて
最初の相談は担任の先生、専門家はスクールカウンセラーが窓口だった
私が最初に相談した専門家はスクールカウンセラーでした。次女が小学1年生のときに相談したスクールカウンセラーは、私が不安に思っていることへのアドバイスを具体的にしてくれて、とても助かったのを覚えています。
そのあと小学校2年生のときに引越しをして、環境の変化などで何か変わるかも?と思っていましたが、そこでも次女の場面緘黙の症状は変わらずでした。
新しい学校でも相変わらずしゃべることができない次女。そんな次女に対しての環境や担任の先生の対応、今後親としてどのように見守っていけばよいかなど、とても悩んでいた私は、新しい学校のスクールカウンセラーに藁にもすがる思いで相談したのでした。
しかし、そこで言われたのは「学校に来られていて、教室にいることができていれば問題ない、見守るしかない」という言葉でした。
「クラスメイトと話せないだけだから大丈夫、5年生くらいになったら話せる子もいるから今は見守るしかない」などと言われました。確かにそこまで心配しなくてもそのうち自然としゃべるようになるかもしれない…でも個人的にはどうしてもそう思えず、ほかの支援先について聞いてみました。
支援センターには行く必要がないと言われる
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こんな感じで、「支援センターはもっと大変な状態のときに相談するところ」ということで、「学校に行けていて、勉強もできている」次女には必要ないというお話でした。
今なら、そうは言われても…と疑問に思うところですが、このときは「そういうものなのか…」と素直に受け取ってしまいました。
なぜかというと、私自身この問題に対しては初心者で、このときはどうしていいか分からず、どこに相談して、どうするのがベストなのか、なにが普通なのか全く分からない状態でした。そんな中、初めて相談した専門家から言われる言葉の影響はとても大きかったのです。
※支援センターは都道府県・市区町村など管轄により相談できる内容が違う場合があります。
都道府県:地域の支援の情報を提供してくれます。センターによっては直接的な相談を行っていない場合があります。
市区町村:相談などを行っている場合が多いですが、相談種類、件数、予約状況などそれぞれの地区ごとに違うので一度問い合わせてみてください。
最初の相談先として病院を選んだ理由
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ただ、もう自分一人では抱えきれないと思ったことと、場面緘黙の本を読んで、場面緘黙の裏に隠れて発達障害が潜んでいる場合も多かったりするということを知り、その精査のためにもまず病院に行った方が良いのではないかと思い、最初から病院へ行く決断をしました。
合わなかったらいろいろなところに相談してみると、選択の幅が広がる
こうしてわが家の場合は支援センターには行かずに病院へ行ったわけですが、結局そのあと、継続した支援を受けるためだったり、学校との連携のために、病院の臨床心理士さんの紹介で支援センターにも相談に行っています。
次女は病院の医師、臨床心理士、学校の先生、支援センターの担当の方、いろんな方にお世話になっています。ですが、人間同士なのでもちろん相性もあるし、専門性が違えば視点も変わってきます。このことから、もし相手と自分の考えが違ったりした場合、また別の、いろいろな場所に相談してみることも視野を広げるために大事なんだと思いました。
そして、自分も分野は違えど支援に携わる者として(作業療法士です)、まずは支援を必要としている方の意見を受け入れ、そのあとにいろいろな選択肢を提示していくことが、安心につながっていくんだな、と改めて思ったのでした。
執筆/まりまり
(監修:井上先生より)
場面緘黙症は不安症の一つに分類されており、単に特定の場所や人と話せないだけではなく、対人関係やそれに関連する不安が強いお子さんも多いです。また、まりまりさんが書いておられるように自閉スペクトラム症との合併がある場合もあります。
年度替わりなどの環境の変化に対して困難を感じるお子さんも多いので、引継ぎのために複数の機関の相談先を持つことは、本人や親御さんの安心につながると思います。