こんな方法でいいの!?ASD息子にハマった予想外の視覚支援。冬の危ない困りごとは家にある定番アイテムで対策!
暖房器具に張りつくコウに効いたのは「定番の視覚支援」!?
Upload By 丸山さとこ
暦の上では春を迎えても私が住む地域では、まだまだ寒い日が続いています。冬の間はエアコンをつけていても足元から冷えるわが家なので、家族が過ごすことの多いLDKにはガス暖房器具を置いています。
「暖房の前には絶対に物を置いてはいけないよ。暖房の前に衣類を置いて火事になったお家もあるんだよ」と口を酸っぱくして言い続けていたためか、コウは暖房器具の前に物を置くことはありません。
ところが、コウ本人は火が出そうなほど暖房器具に張りついて手や足を擦り合わせていたりするので、火事&火傷の危険性でハラハラしていました。
同じく近づきすぎて困るテレビには『敷物の端に合わせて座布団を敷き、そこに座って見る』という方法が有効でしたが、暖房の前に座布団を置くわけにはいきません。ほかに使えそうな目印を考えたところ、ビニールテープが思い浮かびました。
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「暖房周りを囲む用のベビーゲートを買うしかないのか…それかエアコンのみにするか…」と悩む夫に「1回、ビニールテープで床に目印つけてみない?」と提案すると、「ビニールテープか…そんなんで効くかな?」とあまり乗り気でない反応が返ってきました。
その気持ちは分かります。今までに効かなかった視覚支援の数々…『どうせダメだろう』という気になるのも当然です。
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とはいえ、たまに「えっ、今更こんな手立てが効くの!?」というベタな手法が効くのもコウのあるあるパターンなので、「まぁまぁ、ビニールテープなら安価だしやってみようよ」と試してみることにしました。
ときどきはまることもある「境界線システム」
そうして試してみた結果、コウの暖房前への張りつきはピタリと止まりました!正に「えっ、今更こんな手立てが効くの!?」な結果となり、私も夫も「こんな方法でいいんだ…?」と驚きました。
コウには『一瞬効くけどすぐ無効になるパターン』もあるため、「一瞬でも平穏を得られたのならそれだけでもいいよね…」と心に予防線を張っていた私と夫でしたが、3ヶ月経った今でもコウへの効果は持続しています。
来年のことは分かりませんが、ひとまず今ある寒さが終わるまでは通用するのではないかと思います。
※「暖房器具の前にビニールテープを貼って大丈夫かな?」と迷いましたが、床を触って温度を確かめたところ温まっていないことが分かったため、貼ってから数日様子を見て剥がれないことを確認した上で行っています。
視覚支援として行っているビニールテープの境界線は、小学校低学年のころは全く効かなかったものの、高学年に入ってからはたまに効くようになっていました。
ただし、効果があるのは『テーブルの端に物を置いて落とす』などの無意識にとってしまう行動がほとんどで、『ゲームをしたい』『箱の中身を触りたい』など”コウの具体的な意思”が明確にある場合は全くと言っていいほど効果はありませんでした。
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そのため、『暖房の近くであたたまりたい』という明確な欲求の行動には効かないだろうと思っていたのですが、今回予想外に効果があったことから「方法があるなら1回試してみなければもったいないのかもしれないなー」と改めて思いました。
1回でも効いたら儲けもの?ゆるく続ける視覚支援
現在小学6年生のコウ。近年は、自らメモを貼ったりチェックリストをつくったりすることもありますが、視覚支援などの工夫をする際は受け身でいることが多く、親まかせになりがちな現状です。
視覚支援は手がかかる割に『空振り』や『1回限り有効』も多く、続けていく中で心が折れることもあります。けれども、「1回でも効いたら儲けもの!」のスタンスで、これからも無理のない範囲で続けていきたいなと思いました。
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執筆/丸山さとこ
(監修:初川先生より)
視覚支援にまつわるトライアンドエラー、そして考察をありがとうございます。今回のストーブ前のような、環境にまつわる視覚支援は、なかなか機能しやすい面があるのだろうと感じます。
大人にとっても、コロナ禍でのレジ前の並ぶ場所を示すちょっとした線があると、すっかりそこに合わせて並んでしまいますね。
さとこさんの考察では、無意識的な行動かどうかで機能するかどうかが分かれるとの見立てですが、それも面白い視点だなと感じます。
視覚支援に限らず、あらゆる支援はうまくいくかどうかが確定したものではありません。一度うまくいっても、時間の経過や本人の成長につれて変化することはよくありますし、同じ種類の支援でも効くものと効かないものも同時に出てきたりもします。そういう意味では、とりあえず試してみる、「1回でも効いたら儲けもの」くらいの軽い気持ちでやってみるのはとても良いと思います。大切なのは、言葉での指示だけになってしまうと、お互い疲弊してゆくので、声掛けだけではない、視覚支援のような、本人の自覚に依拠するのではなく、「うっかり」適応的な行動を取ってしまう仕組み作りをどう仕掛けてゆくか、ということですね。
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