リボン結び、書字、着替えが苦手…軽度知的障害と発達障害のある娘の不器用さ。練習する?工夫する?母として優先したいのは
手先が不器用なゆい
わが家の長女ゆいはで小5で発達検査を受け、その結果、軽度知的障害・ASD・場面緘黙の診断がおりています。
ゆいはちょっと不器用なところがあります。しっかりテキパキしているタイプでもありません。そんなゆいを私は「のんびり屋さんだな」としか感じていませんでした。
でも発達検査を受けたクリニックでヒアリングのときに「手先は不器用ではないですか?」と聞かれたので、発達ゆっくりの子にはままあることなのかもしれません。
リボン結びができない
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リボン結びって難易度高いですよね。
だけど日常や学校などいろいろな場面で洋服やエプロン、スニーカーなどリボン結びをする機会はけっこうあるものです。ゆいに教えてもなかなかうまくできず、いつも「母ちゃんやって~」と泣きついてくるので、ブラウスのリボンなどは私が結んでいます。
一人で脱ぎ履きするスニーカーは、スリッポン型のような靴紐のないタイプを選んでいます。これは着替えに時間がかかるゆいにとって時短になるので選んでよかったかも。
リボン結びについてはゆいが大人になったころに、もしできるようになっていたら嬉しいかな~くらいの気持ちで、今は考えるようにしています。
字がうまく書けない
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ゆいは字を書くことが苦手です。かろうじて読める程度のたどたどしさです。
幼児のころはそんな字を微笑ましく見ていましたが、小学校二年生になってもなかなかうまくならない姿を見かねてゆいを硬筆の習い事に連れて行ったことがあります。
正直に言うと、私が「子どもの字が汚い=躾のできていない親」と思われるのが嫌で、エゴで通わせたものでした。
文字の練習はひたすらお手本をなぞり真似ることの繰り返しなのですが、ゆいにとっては苦痛の時間だったようです。
みるみる元気がなくなっていきお稽古中も上の空で、習う意味がないと思い途中で辞めました。無理にやらせている限りは身につかないな、いつか自身で必要と思うときが来たらまた習えばよいとそのときは考えました。小学五年生の現在、字は相変わらずミミズのはうような文字です。あのとき無理にでも続けさせていたら少しは変わっていたのか、それともいくら頑張ってもストレスがかかるばかりで何も変わらなかったのか。
まだあのころの私の気持ちに折り合いはついていません。
着替えが遅い
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家族で銭湯やプールに行ったとき、三歳下の妹のあいはあっという間に着替えを済ませるのですが、ゆいはかなり時間がかかります。
時間をかけて優雅に着替えをしているという感じではなく、手間取っているように見えます。いつも妹に置いていかれてしょんぼりしている状態…。
学校でもやはり時間がかかるようで「私、体育のとき着替えるのが遅くてすごく焦るんだよね」と言っていました。集団生活をする上でこれはちょっと困るのではないかと気になっています。
ゆいが落ち込まないようにしたい
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人より苦手なことが多いけれど、ゆいが「できなかった、私はダメだ」と落ちこまないようにしたいと私は考えています。
努力しても難しいのであれば、やり方や道具を工夫すればいい。今は靴や着替えなど、できるだけゆいが早く履いたり、着たり脱いだりできるようにして、コンプレックスを感じることが少なくなるよう環境を整えています。
ただ、これ通用するのは家庭の中だけ。外に出たらそこまで気を配ってくれる環境は少ないでしょう。工夫でカバーしていこうと思う反面、将来のために練習もしていかなければなあ…と思うことも多く、難しいところだなと感じています。
執筆/吉田いらこ
(監修:三木先生より)
手先の不器用は、発達障害のある子どもに比較的よく見られる特徴です。特に両手やほかの体の部分を連動して動かす必要のある動作は難しいことが多いですね。
無理をさせてでもやらせた方がよいのかどうかは、本当にケースバイケースです(というか結果論と言ってもよいかもしれません)。ですので、ご自身が優先したいことを考えて下した決定であれば、少なくとも「不正解」ではないのかなと思います。本人がとてもつらい場面だけは何とか大人が手助けをしてあげて、ゆっくりと成長を見守っていきましょう。