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どこでもピョンピョン、くるくる…小4まで続いた息子の常同行動。周りの視線を感じることもしばしばで…

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いくつか目立ちやすい常同行動があったコウ

どこでもピョンピョン、くるくる…小4まで続いた息子の常同行動。周りの視線を感じることもしばしばで…

Upload By 丸山さとこ

神経発達症(発達障害)がある子どもは常同行動を行うことがあるそうですが、コウの場合は「ピョンピョン跳ねる」「ぐるぐる回る」「腕や肩を洋服から出し入れする」が特に目立っていました。

コウのそれらの行動は、大体小学4年生ごろまで続いていました。クラスの中でも背の高いコウがピョンピョン跳ねると遠目に見ても目立つため、学年が大きくなるほど周囲の人から『どうしたんだろう?』という視線を感じることも増えてきました。

※常同行動…手をひらひらさせる・体を揺らす・ぐるぐる回る・同じところをうろうろするなど、一見無目的に同じ動きを繰り返す行動。

ピョンピョン跳ねるコウの思い出


あるとき、コウとスーパーで買い物していると、コウは移動しながらピョンピョンと跳ね始めました。人や商品棚とぶつからないように声をかけたり気を引いたりしながら買い物を続け、何とかレジへ。

レジでお会計をする間も跳ねてる彼を見た店員さんが、やや戸惑いつつも「ボク、元気だね~」と声をかけてくれました。でもコウは店員さんの存在など意識にない様子でニコニコしながら跳ね続けたので、微妙な空気が流れました。


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このときに限らず、跳ねているときのコウはいつも「一人の世界に入っている」感じでした。私以外の人とは会話が成立しないことも多く、私が話しかける場合も返事は返ってくるもののどこか上の空といった雰囲気でした。

コウが跳ねるシチュエーションを観察していると、ヒマなとき・不安なとき・うれしいときが主なようでした。

ピョンピョンと跳ねるコウに「どうして跳ねるの?」と聞くと「わかんなーい」「なんとなくー」との答えだったので、当時は漠然と『単調な刺激の繰り返しが落ち着くのかな?』と思っていました。

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以前の常同行動を現在のコウと振り返ると…


現在中学生のコウは、私の知る限りでは目立った常同行動は現れていません。ペンまわしや消しゴムを転がすなどの「目立たない」行動に置き換わっていった印象です。

なぜピョンピョン跳ねていたのか改めて今のコウに聞いてみても、「分からない」「なんとなくだな~」とのことで理由は迷宮入り。なので、勝手に『多かれ少なかれ人間は一定のリズムの刺激が好きだからなのかもしれないな』と思っている現在の私です。


どこでもピョンピョン、くるくる…小4まで続いた息子の常同行動。周りの視線を感じることもしばしばで…

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赤ちゃんが退屈だったり眠かったり不安だったりしてむずかるとき、優しくトントンしたり揺すったりすると落ち着きます。

大人も落ち着くために指や足先でリズムをとったり揺り椅子やハンモックで揺れたりすることを考えると、コウの常同行動も同じようなものなのだったのかもしれません。

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本当のところは分からないけれど、あれらの行動がコウにとって落ち着くことであったのなら、あのころのコウにその手段があってよかったなと思います。

執筆/丸山さとこ

(監修:鈴木先生より)
神経発達症(発達障害)がある人がジャンプしたり、グルグル回ったりするのは自己刺激で行っている場合が多くあります。
多動症の一種として考え、ADHDの治療をすることで頻度を減らすこともできると考えています。皮膚を搔くといった常同行動は、てんかんの可能性もあるのでかかりつけ医か小児科の神経専門医に一度相談する必要があります。

以前、成人期の自閉スペクトラム症がある方から、手をひらひらさせる常同運動をすることで話のタイミングをとっていると伺ったこともあります。こうした常同行動を、無理に止める必要はありません。
感覚統合訓練ではトランポリンを使って重力不安を軽減する工夫をしています。その場でジャンプしていると不思議がられますが、トランポリンをさせれば不思議がられることはないでしょう。
重力不安のあるお子さんはつま先歩きも特徴の一つです。そういうお子さんもトランポリンをさせることでかかとをしっかりついて重力不安を軽減できると思われます。

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