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自閉症息子、発達検査の度に大暴れ!「受ける意味ある?」と思っていたけれど… 6歳の発達検査で気づいた「検査の意義」

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初めて発達検査を受けることになって…


Pが初めて発達検査を受けたのは2歳のころでした。受給者証を取得するために、保健センターで新版K式発達検査を受けたのですが、初めての場所で初めての人と受ける検査は、Pにとってはハードルが高かったようでした。その日は検査をほとんどやろうともせず、測定不能で正確な数値を出すことができませんでした。そもそも、そのときはまだ2歳だったこともあり、この先の成長の可能性を考えると、初めての発達検査だけでは、Pの障害の程度を正確に把握することはできなかっただろうと思います。

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発達検査をまともに受けることができなかった。


3歳、4歳のころは、まず検査を受けるまでが大変でした。初めての検査は保健センターで受けたのですが、その後は療育手帳を取得するときと更新するときには子ども家庭センターで、そしてそれ以外では療育園で担当の心理士さんが検査をしてくれていました。検査の度に毎回場所も人も変わるので、自閉スペクトラム症のあるPにとっては慣れない環境で長時間座って検査をすること自体が難しいものでした。

そして検査を受ける度に数値は下がり、知的障害の程度は2〜3歳では軽度だったのですが、4〜5歳では中度になりました。
最初は結果に落ち込むこともありましたが、徐々に結果に一喜一憂しなくなっていきました。私は「どうせPはまともに検査を受けることができない」と最初から諦め、いつからか発達検査をすること自体にあまり意味を感じなくなってしまっていました。

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発達検査をすることにあまり意味を感じなくなったけれど…


でも、その考えが変わったのが、Pが6歳になって受けた療育園での最後の発達検査です。
担当の心理士の先生が、Pがスムーズに検査を受けるためにはどのようにすれば良いのか?と考え、検査の前に検査の環境を整える準備をしてくれていました。そして、P自身も6歳になって、ある程度座れるようになり、視覚支援や順番も理解できるようになっていました。見通しが立つと検査に対して不安もなくなるのか?いつも以上にスムーズに検査を受けることができていました。
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発達検査は何のためにする必要があるのか?をやっと実感できた。


このときの検査の結果はまた下がって重度知的障害となってしまったのですが、心理士の先生の工夫と、それに応えられるようになったPの成長がうれしくて、中度から重度になってしまったことよりも、やっと発達検査で正確な数値が出たと感じられたことが、とてもうれしかったです。

幼いころに1回だけ検査を受けて、その検査結果の良し悪しで、わが子の発達の程度に必要以上に不安になったり、逆に安心してしまったりする場合があると聞きます。
かつての私のように、発達検査の結果で落ち込んでしまう人もいるかもしれません。しかし、検査を1回や2回受けただけでは、その後の正確な発達の程度を知ることができないので、継続的に検査を受けていくことが必要だと思います。

現在の子どもの発達を親が正しく把握することで、周りの人たちと共に「今の子どもにとってより良い支援へとつなげる」ということが大切なのではないでしょうか。発達検査を受ける意味がなかなか分からなかった私も、やっと発達検査の意味と大切さが分かるようになった気がします。

執筆/みん

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(監修:井上先生より)
幼児期の発達検査は変動が大きく、その日の体調や気分によっても変わってくると思います。最後に受けた検査場面のように、検査の進め方を視覚的な支援によって見通しをつけてもらうだけで、本人の不安は軽くなり、検査に集中できたと思います。検査結果は、苦手なところだけに注目するのではなく、できているところ、本人の中でも得意なところにも着目して、その能力を活かせるような活動を考えていくことで、自信もついてくると思います。

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