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登園拒否!3歳ASD息子、大規模保育園に転園で。理由は?どうなった?行き渋りから半年たった現在の様子

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保育園の転園


息子は去年まで0~2歳児のみ預かり可能な小規模の保育園へ通っていた。その園へ通っていた約3年間は毎朝楽しそうに行き渋りをすることなく登園していた。
そして今年度の4月、3歳児となったため保育園を転園。公立の0~5歳児までが通う人数の多い保育園に加配保育の枠で入園することになった。

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元々人見知りや場所見知りをあまりしない息子なので、新しい保育園でも初日だけ泣いたものの2日目から泣くことなくすんなり通えるようになった。慣らし保育中も「リュウちゃんお昼ご飯完食しましたよ」や「ちゃんとお昼寝できましたよ」など先生からの伝言もあり『やっぱりすぐ慣れてくれたな、よかった』と私も安心していた。

行き渋りが始まった!

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ところが、慣らし保育も終わり通常の時間帯の預かりをお願いするようになったころ、朝自転車で登園途中に「ナーイ、ナーイ」と嫌がる声を出すようになった。今まで行き渋りをしたことがなかったし、まだきちんとした発語もないので私自身『なんだ?』と思いながら自転車を漕いでいた記憶がある。


保育園に近づくに連れて泣きそうな声を出すので『あぁ、これは行きたくないということか...』と初めて行き渋りだと分かった。前の保育園のときはなかったのに、転園してから行き渋りが始まったことに『新しい園の居心地が悪いのかな...馴染めないのかな...嫌な思いしていないかな...』と私も不安になっていた。

嫌な気持ちを表現

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保育園の登園前に行き渋りをするのは毎日ではないが、最近は朝に保育園用のリュックが玄関に用意されているのを見つけるとわざわざ部屋に隠しに行って、お出かけ用のリュックや療育用のリュックを持ってくる(どこに行くか分かりやすいように保育園、療育、お出かけでリュックを分けている)。
療育へ通うのは好きなようで療育用リュックを背負い「バスーバスー(に乗っていく)」と訴えてきたりする。多分、療育はママが一緒に登園する場所だから安心しているのかと思う。朝は時間がなくて私も急いでいるので保育園用リュックを無理やり持って家を出ようとするが、ひどいときはリュックをつかんで引っ張ってきたり、泣きながらなかなか靴を履いてくれなかったり、車で保育園に着いたと思ったらなかなか車から降りなかったり…などさまざまなやり方で拒んでくる。忙しいときにやられると大変だが、いろいろ表現できるようになってきたなと感心もしていた。

人数が多い空間は苦手。それでも息子なりのペースで生活に慣れてきたかな

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多分息子は人数が多い状況があまり好きではない。
今までの少人数の小さい子ばかりのゆったりした環境の保育園から、公立の人数の多い 0〜5歳児のいる保育園に変わったことにまだ慣れなくて居心地が良いとは感じていないのかも、と行き渋りが始まったころに保育園の先生と話した。

転園して最初のころは、大きいホールに園児みんなが集まっている状況だとその場にいられず部屋から出たい素振りをしていたそうだ。加配保育の先生方もリュウをよく見て判断してくれて、そんなときは先生とリュウの2人だけで誰もいない部屋でお絵描きや絵本を読むなどしていてくれたらしい。よくお迎えに行ったときにホールに息子がおらず、あれ?と思っていると別の部屋から先生と出てくるなんてこともよくあった。

ここ最近、行き渋りが少し減りホールでみんなと一緒に待てる日が増えてきている気がしている。まだお友達と遊ぶということはできないので基本的に先生にべったりしているが、先生からも「しっかりお部屋で待てるようになってきた」と連絡を受けた。それでも気分じゃないときはあるようで「(外に)デルー」など言葉で訴えるらしく先生もそれをくんで対応してくれているようだ。

最近コロナに罹患してしまい2週間ほど保育園をお休みした。
久々の登園は行き渋るかなと思ったが、すんなり登園してくれたので徐々に環境に慣れていっているのかなと思っている。

執筆/まる

(監修:初川先生より)
転園きっかけの行き渋りエピソードをありがとうございます。乳児期から保育園に通っていたけれど、3歳から転園する方だと結構渋りを呈するお子さんもいるのではないでしょうか。環境の違いをうまく言葉にはできずとも、なんかしっくりこない!という体験レベルで感じ取り、渋りをしているという意味では、成長しているからこそそういう展開になっているともいえますね。お子さんなりに、体当たりで出してくる「渋り」を、ご家庭と園とで共有し、今回の場合には「人が多い場面が苦手」ということ、その苦手さの度合いが逃げ出したくなるほどであることが分かったので、園の先生方はそこに手立て(静かな環境に一時的に移る、そして、おそらく徐々に慣らしてゆくなど)を取ることができました。

新しい環境に慣れることは誰しも多かれ少なかれ大変で、特に子どもの場合には、環境の変化自体も数えるほどしかない状態だと一つひとつの環境の変化(転園や就学など)の持つインパクトが大きいです。大人が引越しや職場の異動などでストレスを感じてもそれなりに何とかやれるのは、最初はしんどいけれど、慣れれば何とかなるという経験則や見通しがあるからとも考えられます。それのない子どもたちはかなり大変なことに見舞われているのです。
そういう意味で、環境調整や園の先生方との密なやりとりがとても大事です。また、環境の変化のある時期には、ほっとできる場である家庭での穏やかな時間や楽しい時間もとても大切です。家でぐずぐずすることが増える場合もあるかと思いますが、大変な局面に立ち向かっているからこそという面もあります。そういうことに大人が気がつくだけで、大人の言葉かけや心持ちも変化し、お子さんに伝わることと思います。

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