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障害児の保活問題!遠い認可保育園の加配枠?理解があるけど激戦の私立保育園?わが家の選択は!?

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ダウン症のある息子の保活問題!


以前のコラムで、ダウン症のある幼児期の子どもが辿る大体の進路は
①保育園に行く
②幼稚園に行く
③療育園(障害のある子どもに特化した園)に行く

というパターンに分かれると書きました。

障害児の保活問題!遠い認可保育園の加配枠?理解があるけど激戦の私立保育園?わが家の選択は!?

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うちは保育園希望だったのですが、当時、障害のある子どもを受け入れる体制が整っている園がとても少ないのが現状でした。
ですので、認可保育園の加配枠(※)には「まずは入れないと思って下さい。」と市役所の職員の方から伝えられ、ショックを受ける始末。
※加配枠:障害のある子ども一人、もしくは二人に一人の先生がついてくれる枠(自治体によって人数や体制などは違います)

そして私立保育園も障害があっても入れるかどうか片っ端から電話で聞いてまわったのですが、ほぼ全滅。唯一、一駅先の私立保育園だけがきいちゃんを受け入れると言ってくれました。遠いけど、ここに申し込んで受かったら通うしかないと思っていた矢先ー…ダメ元で申し込んでいた認可保育園の加配枠に通ったと市役所から連絡がーー……!!

これにはビックリしました。
絶対に入れないと諦めていた認可保育園にまさか通ったなんてーー……!!

夫と一緒に喜んだのもつかの間、その通った保育園はうちからとても遠いことが分かりました。

認可保育園の申し込みの時期は私が出産直後だったこともあり、代わりに夫が申し込みに行ってくれたのですが、なんでも希望の園を書く欄にめいいっぱい(15園くらい?)、とにかく書けるだけ書いたらしいのです。
その一番最後に書いた希望の園になんと今回、通ったらしいのです。

私がその園の名前を見た瞬間、口から思わず出てしまった言葉は
「え……?どこ…!?」でした…。

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認可保育園と私立保育園…どちらを選択する?


電車も通っておらず、移動手段は駅まで歩いて行ってそこからバスか、自転車でなら行ける距離。夫も私も正直、仕事をしながらそこに毎日、往復で通うのはかなりキツイです。雨の日なんて想像したらゾッとします…。
でも…

それでも認可保育園に入れたのは奇跡としか言いようがないことです。今思えば、たまたまタイミングが合ったということと(加配枠はそれぞれ園によって何名までと決まっているので、卒園児が出ないと入れない)、きいちゃんが0歳のときに申し込んだので競争率が多少なりとも下がっていたのかもしれません(私の周りの同じダウン症のあるお子さんを持つ親御さんは、園に入れるのは1~2歳を過ぎてからという方が多い印象でした)。

そして、ここに通うしかないと思っていた私立保育園も、やはり激戦だろうということは予想でき、必ずそこに行けるという保証はないのです。
せっかく通った認可保育園を「家から遠いから」という理由だけで断ったら、次はいつ通るのか、いや、ずっと通らない可能性もあり得ます。

そうやって考えていくと、残された選択は一つしかありません。「せっかく通った認可保育園に通うしかない!!」です。

障害児の保活問題!遠い認可保育園の加配枠?理解があるけど激戦の私立保育園?わが家の選択は!?

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保育園にきいちゃんが通えるということは、私が仕事復帰できるということ以外にも、きいちゃん自身にとってもプラスになることがたくさんあると思いました。

保育園だけではなく、幼稚園、療育園にも言えることですが、集団の中に入ることはそれ自体が子どもの療育にとてもいいと言われています。

障害があってもなくても子ども同士だからこそ学び合うことは多いはずです。

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保活問題を振り返って、今思うこと


私が妊娠中に保活し、夢見ていた保育園とは全く違う選択や展開になりましたが、今振り返ってみてもこれがあのときのベストな道だったと思います。

そうやって長かった私の保活問題は終止符が打たれました。


その後、きいちゃんは保育園で刺激を受け6年間でたくさんの成長をしていきました。しかし、その遠さから保育園に通うのがあまりにも大変だったことや、きいちゃんが当時心臓病が原因で肺炎を繰り返し、ほとんど保育園に通えず、保育園を辞めなければいけないかもしれない危機に陥ったりといろいろと大変なことは続いたのですが、またこのことは違う機会に書ければと思います。

執筆/星きのこ

(監修:鈴木先生より)
全ての保育園で障害の区別なく受け入れてくれる世の中が理想です。保育士は学校で「小児科学」という講義を受け、ダウン症に関する知識もそこで学びます。しかし、障害がある子どもの保育を実際に行う際には、より深く掘り下げた知見が必要になるでしょう。そして、各県に障害児専門にみてくれる療育園がありますが、医療と連携しているところがまだまだ少ないのも現実です。障害児の療育や教育には、医療・教育・保健・福祉という連携がとても重要なのです。これらが一堂に集まって最新の知識を共有し、さまざまな問題点を解決していけるように各自治体が現場の声を聴く必要があるのです。

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