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二人目も発達障害?療育に通って2年半。就学先判定はまさかの「通常学級」で…⁉高学年で不登校になった娘、進路選択はこれでよかった?

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二人目の子どもにも障害が!?


わが家の長女、いっちゃんは2007年生まれ。発達障害(ASD)のあるお兄ちゃんのタケルとは6歳違いになります。

いっちゃんは、赤ちゃんのころから眠りが浅く、幼児期に入っても夜中に何度も目を覚まして泣いていたりとか、ほとんど言葉が出なかったりとか、とても体の動かし方が下手で走ると2~3歩で転んでしまうとか、気になる様子が多々見られていました。何らかの障害があるんじゃないかと思った私は、いっちゃんが3歳のときに県の療育センターで診察を受けました。

二人目も発達障害?療育に通って2年半。就学先判定はまさかの「通常学級」で…⁉高学年で不登校になった娘、進路選択はこれでよかった?

Upload By 寺島ヒロ

いくつかの検査を受け、やはり発達障害の傾向があること、そして特に発話と粗大運動に遅れがありそうだということが分かりました。支援プログラムもすぐに作っていただき、同じ療育センターで感覚統合訓練なども受けることになりました。

療育センターで訓練を受けるいっちゃん、しかし...


療育センターには未診断のまま2年半ほど通いました。

体の動かし方はずいぶんサマになってきて、走っても転ばなくなっていましたし、言葉のほうも、5歳ごろには流暢に喋れるようになっていました。


ただ、言葉も滑らかに発音できるようになってきたというだけで、指示を聞いての受け応えや、なにか共通の話題について会話ができるというレベルではありませんでした。ほかに子どもがいても関心を持たず、絵を描いたり歌ったりしながら常にうろうろしています。また、睡眠が安定しないことは相変わらずで、幼稚園にも月の半分ぐらいは遅刻です。

小学校は通常学級在籍で通級指導教室を利用?それとも特別支援学級?


2月生まれという事もあり、同級生の子どもたちと比べるとあまりに幼く見えるいっちゃん。小学校進学を前に、大丈夫だろうか?と心配になりました。

療育センターでは月に1回程度、担当医師とOTさんによる診察と面談を受けていました。折に触れ、就学についての話はしていて、医師からは「通常学級に通うのは無理かもしれないですね」と言われてはいました。

しかし、当時は今より情報が少なかったこともあり、自分で進学先を選ぶという考えがなく、振り分けられたところに通うしかないものと思っていました。
そのため、事前に小学校の見学に行ったり、教育相談に行ったりして、さまざまな選択肢を検討する機会もなかったのです。

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まさかの判定!?通常学級に通うことになったいっちゃん


就学時健康診断の面談では、療育センターに通っていることや、決まった時間に起きられないことを伝え、5歳のときに療育センターで検査をしてもらったWISCの結果(スコア)も持って行って、何らかのご支援をいただけないかと訴えてはみたのですが、約10年前の当時は、できることはないとの返答でした。

私たちが住んでいた地域での当時の基準では、IQや発話があるかどうかが重要視されており、いっちゃんの場合は支援対象の「障害」に当たらないという判断になったようです。4月から学区内の公立小学校の通常学級に通うことになりました。

やはりみんなと一緒には通えない...


とはいえ、月の半分は遅刻してしまうので、いっちゃんの「特性」は、小学校でもすぐに問題になりました。毎日のように先生方から「明日は遅刻するなよ!」と声を掛けられ、いっちゃん本人も「どうして私夜眠れないの?どうして昼間起きていられないの?」と悩むようになりました。寝よう寝ようと一生懸命になればなるほど、頭が冴えて眠れなくなって、また遅刻してしまうのです。

二人目も発達障害?療育に通って2年半。就学先判定はまさかの「通常学級」で…⁉高学年で不登校になった娘、進路選択はこれでよかった?

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結局、小学校の高学年に差し掛かるころ、いっちゃんは不登校となり、中学校は通常学級に在籍しながら通級指導教室に通うこととなりました。


今当時を振り返って思うこと


今思えば、いっちゃんが就学時健康診断を受けた2012年ごろは、まだ発達障害の専門以外の医師も、学校の先生方も、発達障害についてあまり詳しくはご存知ではなかったのかもしれません。

また、当時は私も「通常学級が無理だから特別支援学級?」と単純に考えていたのですが、もし特別支援学級に入れてもらっていたとして、いっちゃんの特性に合った指導が受けられていたのかと考えると、大変ぼんやりとした考え方だったな、もっといろいろな選択肢をしっかり調べておけたらよかったなと反省しています。中学校の間もほとんど登校せず卒業したいっちゃん、今は通信制の高校生です。「遅刻するなよ!」と誰かに言われることもなくなり、今は自分のペースで寝起きしています。

執筆/寺島ヒロ

(監修:井上先生より)
親にとって、子どもの就学先に関する悩みは、10年前も今も変わらないと思います。
今では、医師や就学担当の先生方も発達障害に対する理解が進んできているので、通常学級に在籍していても個別の教育支援計画を作ることができ、さまざまな合理的配慮も申請することができるようになりました。
高校は、選択肢が多く、悩まれたと思いますが、お子さんに合った学校を選ぶことができて良かったですね。

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